【三竹産業】ANNAK プエブロ フラグメントケース

■財布の機能を極限まで削ぎ、コンパクトにまとめた究極形
キャッシュレスの流れとともに世の中で人気の高まりを見せているのが、財布の機能を極限までそぎ落とし、コンパクトにまとめたフラグメントケースだ。あらゆるブランドで様々なモデルが展開されているが、デザインや素材はもちろん、使い勝手、機能など、まさに使う人の好みやライフスタイルが十人十色なだけに自分にベストなものを選びたい。今回ご紹介するのは、レザーの魅力と機能性を絶妙なバランスで仕立てた逸品。東京・元浅草で90年以上もの歴史を誇る老舗の革小物製造メーカー「三竹産業」の手掛けるフラグメントケースは、世界的に銘革と名高いイタリアンレザー「プエブロ」をメインに使用。革を愛し、その扱いに長けた職人集団によるフラグメントケースは、細部まで気の利いたつくりで革の本質を長く堪能できる逸品に仕上がっている。

■革の手触りを生かした“次世代のスタンダード”をつくりたい
1925年（大正14年）創業の「三竹産業」は、東京・元浅草に工房を構え、“メイド・イン・ジャパン”と“ハンドメイド”にこだわりつづける老舗のベルトファクトリー（代表・麻生和彦氏）。その卓越した技術とデザインはファッション業界でも一目置かれており、これまで数多くのコレクションブランドやアパレルメーカーの商品を手がけてきた。そんな彼らが手がけるオリジナルブランドのひとつが、2004年にスタートした「ANNAK（アナック）」。ブランド名の「ANNAK」は、革職人にとって欠かせない道具“鉋（カンナ）／KANNA”の逆読みを由来とし、「無機質なものが増えていくなか、革の手触りを生かした“次世代のスタンダード”をつくりたい。」との想いが込められている。その名の通り、確かな伝統技術と時代の流れをミックスさせ、革を主役としたシンプルデザインで仕上げた“職人魂”あふれるレザーアイテムは、愛好家たちから高い人気を誇っている。

■伝統手法による歴史と温かみを感じる貴重なバケッタレザー
落ち着いた渋い色味とクラフト感あふれる温かな風合いにより、独特の印象を遺すレザー素材は、イタリアの名門タンナーであるバダラッシー・カルロ社の銘革「プエブロ」。このレザーは、化学薬品を一切使用せず、植物性タンニンを用いてなめされた牛革に、時間をかけて純度の高い「牛脚脂」を加脂していく伝統的な製法「バケッタ製法」で作られている。さらに仕上げ加工として、レザー表面に金ブラシで細かい傷をつけて毛羽立たせた、「こすれた」ような独特な表情と和紙のようなザラリとした手触りが大きな特徴だ。使い始めは光沢がないマットな質感だが、使うほどに表面の繊維が寝ていき、短期間で驚くほど艶を放ち、色味も深まっていく。自然なままの姿と素朴で優しい触感に加えて、ダイナミックなエイジングによる劇的な変貌をじっくりと堪能できるのが「プエブロ」レザーの醍醐味だ。

■極限までのシンプルデザインの中に老舗の一工夫が光る
手に直接触れるアイテムなだけに、「プエブロ」の圧倒的な手触りの良さ、味わい深さを際立たせるため、デザインは極力シンプルに仕上げ、その中に機能を詰め込んだ。外部のカード入れは、複数のカードを取り出しやすいよう、ウェーブ型にカットしたカード棚を採用。滑りの良い最高級ファスナーのYKK・エクセラを用いたファスナーポケットは、片マチと仕切りが設けられ、コインと紙幣などを整理して収納できる。また、Dカンが付属しているので、ストラップを取り付けて自分好みに装飾したり、リールでバッグに取り付けたり…と、より快適で便利なアレンジも可能だ。キャッシュレスの時代到来と言えど、日本ではまだまだ現金が必要な場面も多い。となると、メイン使いもサブ使いもでき、ポケットにも収まりやすいフラグメントケースは、持ち歩くのにちょうど良いアイテム。渋く味わい深いレザーとスマートな所作で、大人の格好良さを印象づけよう！