【Flathority】水染オイルコードバン馬蹄型小銭入れ

今改めて注目したい超ミニ財布・馬蹄型。透明感がたまらない水染コードバンは、使ってこそ真価を発揮する！

■馬蹄型コインケース×日本が誇るコードバン！

メンズのレザーバッグ、財布などのアイテムのOEM製作をメインに、70年あまりの歴史を誇る株式会社猪瀬。長年に及ぶ豊富な経験から、今ではなかなか作れない財布も同社にかかればお手のものだ。そのひとつが、馬蹄型の小銭入れ。同社がオリジナルで製作した唯一無二のレザー「水染オイルコードバン」と掛け合わせ、なかなかすごいプロダクトに仕上がっている。懐かしい馬蹄型を、今の時代にぜひ使いたい理由がある！

■馬蹄型小銭入れって知ってる？？

ひょっとすると初めて見る方もいるかもしれないが、かつて小銭入れといえばこの馬蹄型が定番だった。男性の財布の持ち方として紙幣とコインを分けた「長札入れ＋小銭入れ」の二つ持ちがメインだった時代があり、今でもそのスタイルを貫いている方もいるだろう。馬蹄は幸運のシンボル、ラッキーアイテムとしても知られており、願掛けも込めて使う人も。

コインを出し入れする。その一点においてこれほど優秀なものはない！

大型の財布か、コンパクトにカードも紙幣もひとまとめにできるミニ財布が主流となってからは、小銭のみが入る馬蹄型はなかなか見かけなくなってしまった。しかし、手のひらサイズの大きさや、コインを大きなスペースに受けてひと目で全部見える視認性のよさ、小銭を出し入れする機能において、圧倒的な便利さを誇っているのに変わりはない。

■馬蹄型がもう一度脚光を浴びる時代が来た！

実はこれが、今の時代にフィットする。スマホやICカードでの決済に慣れた今、財布を使う機会が以前より減っている人も多いだろう。しかし現金しか使えないシーンも少なからずあり、そのために財布を持ち歩いていることも。そこでだ。現金を少しだけ持っていたいだけなら、馬蹄型コインケースに現金機能を集約させれば、最小の財布としてベストではないか！

■技術と経験が問われる作り。だから希少になりつつある

馬蹄型小銭入れはかなりガッチリとステッチを入れた堅牢な作りが魅力のひとつで、バッグに放り込んでおいても潰れたり壊れたりすることがまずない。それも、総手縫いで職人が一針一針縫い上げるからこそ。特にフタ部分の絶妙な硬さの密閉感を出すのには熟練の技がいる。しかしこの作り込みが仇となって日本で作れる職人が年々減っており、馬蹄型は少しずつ貴重なアイテムになってしまっている。だからこそ猪瀬では定番品で継続して、技術の継承を図っているのだ。

1952年に創業した猪瀬は、戦後の日本で革鞄の産業が活気づきはじめる中で、数多のブランドの製品を作り上げてきた。高品質にこだわり続け、数々の鞄コンテストでも受賞歴を誇る。「Flathority」はそうした長年のOEMで養われた知識、職人の技術のすべてを活かしている。

■「小さな逸品」にグッとくる人にもおすすめのプロダクト

このアイテムは形こそ丸みを帯びているが、手に持った印象は革でできた硬く小さい箱だ。要するに、ガチっと縫われた頑丈なバッグをそのまま小さくしたものがこの財布といえる。こうした「ものすごい技術が込められた小さいモノ」に、どうしても惹かれてしまう人は多いのでは？ それに、このコードバンもまた普通じゃないのだ。

■長野・宮内産業の力で、見たことないカラーのコードバンに

今回の小銭入れには、世界中の銘革を使ってきた猪瀬が自社ブランドFlathorityのためだけに製作したオリジナルの水染オイルコードバンを使っている。依頼先は、世界三大コードバンタンナーのひとつに数えられる長野県の宮内産業。ランドセルで使用するコードバンの9割以上がここで作られていると言われ、コードバンの色や質感を自在に操る高い技術を持っているタンナーだ。

水染めのコードバン、別名アニリンコードバンは、革を厚塗りせずに水性染料で染めていくため、コードバンの表情が豊かで、圧倒的な透明感があるのが持ち味。特に明るい色味でその威力を発揮する。使いはじめはマットな顔つきだが、使い込むごとにどんどんツヤが増し、色味も濃くなる。黒はより漆黒に、ブルーは深海のように、グリーンは深い森を思わせる色に経年変化するのが楽しい。硬い革も、少しずつ柔らかくなってくる。

■この簡素さが新鮮。スマホ時代のサブ財布の筆頭！

圧倒的な美しさを誇る水染オイルコードバンを小さな財布で味わえるのがこのアイテム。スマホ決済がメインの方も、バッグにこれひとつを入れておけば現金が必要な時も安心だ。もちろんサブ財布としてや、ポケットに入る財布を求めている人にもおすすめ。また普段から馬蹄型を使っている人は、見たことのないコードバンの表情に驚き、きっと持ちたくなるはず。手に入れた際はぜひ末長く愛用していただきたい。

同じ革を使ったラウンドジップ長財布とペアで使うのもおすすめ。革好き、モノ好きへのプレゼントにもばっちりハマる！