さりげない職人技が散りばめられた、ひと味違う「コースター」
田中製簾所が手がける簾のなかでもっとも小ぶりなながら、小さななかにも、天然竹の風合い、一段ずつ力強く編み込まれている糸の緊張を感じられる「コースター」。平竹ひごのコースターでは、ところどころ竹のふし模様も味わえる。また、表面の角がヤスリでそっと落とされているのも、心にくい。そして、丸竹ひごを使ったコースターは、細い丸竹ひごを2本1組で1段にしながらも、じつは左・中・右の3本の編み糸ごとに、2本のうち1本ずつをずらして編む「松葉編み」を施している。隠れたこのひと技、さすが本物の「江戸簾」だ。このコースターで飲む最初の一杯は、職人技を話題に乾杯したい。