【WILDSWANS】BEL AIR（ベル・エアー） トートバッグ

■藤巻百貨店的「伝説のトート」がリニューアル復刻！
古くからの藤巻百貨店ファンのみなさまは覚えているだろうか、かつて数多くの人たちから圧倒的に支持を受けた伝説的レザートートの存在を。素材にはドイツの名門タンナー・ぺリンガー社によるシュリンクカーフ（シュランケンカーフ）を使用し、やや横長なフォルムとたっぷりとしたマチで、シーンも性別も服装も選ばずに上質な印象を周囲に与える心強いこのバッグは、残念ながら材料調達ができず生産不可能な状態が続いていた。
あるとき藤巻百貨店が商談中にふと「ぜひ再生産を」とリクエストしたことがきっかけとなり、生産中断から実に5年の時を経て、多くの人が待ち望んだ復活を遂げることになる。そのバッグの名は「BEL AIR（ベル・エアー）。堅牢な皮革製品を生むWILDSWANS（ワイルドスワンズ）のラインナップの中にあって、とても柔らかなイメージを持つトートではあるが、当然その作りは頑丈かつ、キラ星のように個性を放つサイドのガルーシャ（エイ革）のラインが憎いほどにカッコイイ。復活にあたってはサイズを見直し、男性にも女性にもちょうどいい大きさになるよう吟味したという。まだ生産数は決して多くないため、この傑作を手に入れたければお早めに！

■「丈夫さ」と「永く使えること」を重視したもの作り
ブランドの創業者である鴻野三兄弟が革製品の製作を始めたのは1994年のこと。OEMを請け負いながら独学で技術を身につけ、4年後に「WILDSWANS」を起ち上げた。「エイジングを愉しむのが革製品の醍醐味。長く使い続けられなくては意味がないし、そういう革でないと自分たちのブランドのアイテムとは言えない」と語るのは、社長の鴻野弘好氏。素材もデザインも、全ては“丈夫であること”が第一条件だ。新作となれば試作と改良を何度も繰り返し、時には数年の歳月をかけて強度を徹底的に吟味する。縫製はひとつずつ丁寧に足踏みミシンを使って行い、コバの磨きひとつとっても、ここまで念入りに仕上げるブランドは他になかなか見し当たらない。「中途半端なものは世に出したくない」という職人としての矜持が、「ワイルドスワンズ」のクオリティーを支えているのだ。そのアイテムはかつて表参道のルイ・ヴィトンにあった会員制サロンで扱われていたことでも知られ、本物志向のユーザーから高い評価を得ている。

■キラキラ輝くエイ革のアクセントが、他のトートと一線を画す
BEL AIRの大きなポイントが、バッグのサイド部分にガルーシャを使用していることだ。ガルーシャとは別名スティングレイと呼ばれる「エイの革」であり、表面に白い宝石をちりばめたような光沢のある粒が特徴だ。凹凸を丹念に研磨し、滑らかに仕上がった粒は思わず見とれてしまうほどの美しさ。これを細長くバッグのサイドに沿わせることで、他の牛革トートとはまったく違う高級感を演出してくれるのだ。そして、メイン素材のシュランケンカーフ（牛革）もまた、特別なレザー。一般的にクロムで鞣（なめ）される革は、タンニン鞣しの革に比べ耐久性が低いと言われているが、ドイツのぺリンガー社製シュランケンカーフはクロム鞣しでありながら柔らかさを保ち、コシがあるのが特徴。長年使用し続けても色落ちや退色が見られず、キズや汚れ、水にも強いため、天候や条件に左右されずデイリーで使えるのがありがたい。革の表面に自然なシボがまた、ツルっとしたレザーとは異なるラグジュアリーな印象を強めている。

■サイズをリニューアルしてさらに得た、頂点級のラグジュアリー
BEL AIRはこのような理由から、ビジネスから普段使いまで通して使えるバッグとして最高の条件を満たしているといえよう。サイズは、以前のモデルのSとMのちょうど中間を目指した。ハンドルの長さは、肩にかけて窮屈にならず、手に持って長すぎないバランスを追求。中は書類やPCといったビジネスに必須のアイテムはもちろん、マチが広いためランチボックスや水筒などもしっかり収まり、暑いときは上着を脱いで入れ、寒くなればストールを取り出すといった所作もお手のもの。サイドのバンドを留めれば角が畳まれてややコンパクトな三角フォルムになり、スペースを無駄にしないと同時に使い手を飽きさせない。欧州のハイブランドに勝るとも劣らないほどのレザートートとしての高いクオリティ。それでいながらブランドの名前を控えめに記すのは、バッグを見れば誰もが上質なものとわかるからこその自信だ。職業柄ハデなブランドを持てない方やハイクラスな服装を志向する方、プライベートでも質の高いレザーバッグが似合うファッションの方にぜひおすすめしたい。議員や社長秘書に愛用されているというエピソードもこのバッグのクラス感を物語る。ブラックやネイビーは男性のビジネスにドはまりするし、トープは女性の姿をさらに格上げしてくれそうだ。これに惚れた人は、自身の目利きを誇ってよい。そう断言できるバッグだ。