伝統工芸の印象を覆す鮮やかなカラーと富士山の漆模様
身の回りの必需品を持ち歩くのに便利な「甲州印伝」合切袋・大
■受け継がれる伝統技術と革新の精神
鹿革に漆で柄をつける日本の伝統工芸品「甲州印伝」。400年以上も前に創案されたというその技法を、今なお正確に受け継ぐのが山梨県甲府市の「印傳の山本」だ。印伝の創案者と伝えられ、代々その名前が受け継がれている上原勇七氏の元で技を磨いた山本金之助氏が、終戦後に創業したのがその始まり。今ではその子孫であり、日本で唯一、甲州印伝の伝統工芸士(総合部門)の資格を持つ山本裕輔氏と、その弟・法行氏に技が継承されている。そんな「印傳の山本」の魅力は、甲州印伝の伝統技術を守りながらも“他にはない印伝”に積極的に取り組んでいること。紺や黒革が主流だった印伝に、今から約60年前の創業当時では誰も試すことがなかったビビッドな珍しい色合いの革地に2色の漆を使った刷を試すなど、既成概念にとらわれない独創的なものづくりに果敢に挑んできた金之助氏から脈々と受け継がれている精神なのだという。
■甲州が誇る霊峰・富士山のモチーフ
今回ご紹介する「甲州印伝」の合切袋と名刺&カード入れも、そんな同ブランドならではの精神が感じられる仕上がりになっている。霊峰・富士をモチーフに裕輔氏が考案した今回のアイテムでは、夏の富士山を連想させる爽やかな紺とスカイブルー、さらに藤巻百貨店限定の色鮮やかなイエローの革地の計3色を採用。その上に、雪を戴く「富士山」と甲斐国を治めた武田氏の家紋「武田菱」、“宝石の輝き”にも“花”にも見えるようアレンジされた地場産業“宝飾”を表す吉祥紋様「七宝」のパターンが白漆で散りばめられている。印伝では珍しい明るい色の革地に白い漆を重ねることで、富士山の清々しい美しさを見事に表現した唯一無二の仕上がりに。裏地にも甲州名産の葡萄柄を織り込んだ生地を配している。通常の印伝よりもやわらかな素材を表地と裏地に用いるなど、使い手に歩み寄ったさりげない心配りを肌で感じることができる。
■伝統的な技術と天然革へのこだわりも
一方で、伝統的な「印伝」らしいものづくりにもこだわりを見せる。たとえば素材の鹿革。天然素材である鹿の革には、生きている間に角でついたキズや、筋などが残る場合もある。それを隠すために革を削るという選択肢もあるが、同社ではあえてそうせずに、大きなキズを除いてそのまま用いるのだという。「削ってしまっては、せっかくの天然革の風合いが失われてしまいます。むしろ、天然革であればこその“自然な模様”として愛着を持って楽しんでいただければと思っております」(裕輔氏)。また、漆を施す技術の面でも、先述の富士山や武田菱の柄に技術的に難易度の高いドット(点描)を用いるなど、その技を誇示することなくさりげなく取り入れ、デザインのアクセントとして活かしている。
■iPadもすっぽり入る大容量の合切袋・大
きめが細かく、しなやかでありながら丈夫さも兼ね備えた鹿革は、長く使い込むのに最適な革のひとつ。時とともに白さが増す白漆は、使えば使うほど美しくなる。持ち主ごとに表情を変え、味を増していく革と漆の“経年変化”も印伝の魅力であり、“育てる”楽しさも存分に味わうことができる。“いっさいがっさい”の物を入れるための袋であった「合切袋」は、和装着用時はもちろん、ジーンズなどのカジュアルスタイル、ジャケパンやスーツなどのカッチリとしたコーディネートとの相性も抜群だ。一般的な合切袋よりも一回り大きな「大」はiPadケースとしても利用可能。トートバッグや旅行時の大きな鞄の中を整理するのに便利な“バッグインバッグ”にも最適。カラフルでポップな合切袋は年齢や性別を選ばずに使うことができ、女性でも気軽に印伝を楽しむことができる。伝統工芸品をさりげなく持ち歩くことができる“粋”なアイテムを、日常のちょっとしたアクセントとして取り入れてみてはいかがだろう。
カラーバリエーション
使用イメージ
サイズ比較
漆柄
アイテム詳細
アイテムサイズ
サイズ: 縦25.5cm×横20.5cm×マチ3cm
重量: 120g
アイテム詳細
素材: 表/鹿革・漆、裏地/ポリエステル、レーヨン 紐/レーヨン
仕様:内ポケット付き(深さ17㎝)
製造国:日本
・汚れが気になる場合は柔らかい布でから拭きしてください。
・保管時は、箱から出し、通気性のよい場所に保管してください。
・鹿革本来の持ち味を活かすため特別の色止めや加工は施しておりません。
・雨や水に濡れると風合いが変化したり、衣服へ色うつりすることがあります。
・野生である鹿革は角ズレなどによるキズが多数あり、自然の模様として活かされます。・鹿革は一枚一枚性質が微妙に異なるため、色染めの色調に多少差異があります。
・鹿革の上に塗付してある漆模様は手で一点一点型紙で作っているため多少差異があります。
・革はひっかいたりすると傷がつくことがあります。
・革は汗や汚れがしみこみやすく、汚れなどが取れにくい性質があります。
・一枚革でも広い面積の色染めは、部分的に色ムラが生じることがあります。
・長時間日光に当たると色あせすることがあります。
・染色に用いる染料は、他の染料と同様に年月の経過により変色することがあります。
・輸送環境や出荷時の天候によって鹿革は伸び縮み致します。採寸は出荷時のデータですが、希望寸法より小さく縮んでしまった場合は伸ばして使用していただければ幸いです。
このアイテムのレビュー
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