香川の伝統工芸「香川漆器」を小泉誠がデザイン 藤巻別注仕様で、美しさがさらに際立つ!
■伝統工芸「香川漆器」×デザインの力! 別注ぐい呑み登場
世界に誇る日本の技術「漆芸」は香川県も名産地のひとつ。「香川漆器」は経産省の伝統的工芸品にも指定され、蒟醤(きんま)と彫漆(ちょうしつ)の技法でこれまでに6人もの人間国宝を輩出している「漆芸王国」でもある。そんな香川の漆器からポンと飛び出し、瞬く間に話題をさらったのが一和堂工芸の「hanabi」。格式高い漆器のイメージを軽やかに超え、日常使いしたくなるデザインと佇まいが特徴のこのぐい呑みを、特別に藤巻百貨店別注仕上げでお届け!
■紙でできている? 実は打ち上げ花火の「アレ」でした
丸い玉をスパッと半分に切ったような形が印象的なこの器。持ってみると驚くほどに軽く、置けばコロンと転がりそうだがピタッと止まる。なんだか普通の漆器とちょっと違うぞ…と思うポイントがいくつもある。それもそのはず、この器には漆器の素材でおなじみの「木」を使っていない。hanabiは「紙」でできている漆器なのだ。
実はこれ、打ち上げ花火の火薬を包む玉である「玉皮」を利用している。再生パルプでできている半球状の玉皮は、液体を入れる器として大丈夫なのかと心配になるが、下地に柿渋を塗って目止めすることで耐水性を強くしているから全然OK。わずか約25gと非常に軽く、底を少しだけ窪ませているポイントがあり、置けばわずかに揺れてから止まる。そんな器に香川の漆の美をまとわせた。デザインしたのは、家具デザイナーの小泉誠氏だ。
■小泉誠デザイン! 玉皮ならではの軽やかな美しさ
hanabiは、香川の地場産業と著名デザイナーがコラボするものづくりプロジェクトで開発された。小泉氏はより身近でラフな素材と漆を組み合わせたいと考え、四尺玉で有名な新潟県小千谷市片貝町の奉納花火用の玉皮を起用。木工では出せない風合いを目指した。これが、現代の人々の生活に合った漆器を模索していた一和堂工芸にフィット。塗りの仕上げは一和堂工芸のアイデアだ。
■これぞ香川の漆器。象谷塗と後藤塗の技が冴える
伝統工芸「香川漆器」は技法に特徴があり、蒟醤(きんま)、存清(ぞんせい)、彫漆(ちょうしつ)、象谷塗(ぞうこくぬり)、後藤塗の5つの技法のいずれかを使う。今回は、外側が象谷塗。本来は真菰(まこも)の粉末をかけたマットな部分と、そこからさらに漆を塗って磨いたピカピカの部分が特徴の塗りだが、hanabiでは最後に磨きをかけない「半象谷塗」とし、マットなテクスチャーを際立たせた「静かな美しさ」をたたえている。
そして内側は、藤巻百貨店別注カラーの後藤塗。漆を塗って乾かす→削って滑らかにする、それを繰り返したのち、塗った漆をスポンジで叩いて微細な突起を作る。そこからまた塗る・乾かす・削ると、凸の部分の色が細かいまだら模様となって浮き上がる。この微妙な表情が後藤塗の醍醐味だ。今回は、藍、緑、朱、青白の4色を別注! 24もの工程を経ないと作れない後藤塗の技を、しかとご覧いただきたい。
■現代スタイルの漆器にこだわる老舗の挑戦
香川県の漆器製造の礎を築き、多くの職人を養成した田中嘉三郎氏が1918年(大正3年)に興したのが一和堂工芸。ゆうに100年以上の歴史がある、香川で最も古い漆器メーカーのひとつだ。3代目の浅野道子さんは、若い世代に漆器が使われなくなっていることを危惧し、伝統的な漆器を作る一方で、カラフルな色のカップや、動物柄、バラを模した器など、それまでとはまったく異なる姿の漆器にチャレンジしている。
アウトプットは現代的でも、工法はもちろん伝統の香川漆器そのもの。5つの技法を駆使しながら、職人がひとつひとつ漆を塗り、しっかりと時間をかけて漆器を作り上げていく。
■デザインをツマミに。プレゼントにも大推薦したい
3号は手で持ったときの収まりがよく、ぐい呑みにちょうどいいサイズ。お酒を入れて持ち上げたら、まず丸い形の面白さを堪能しよう。外の象谷塗の仕上げを眺めたら、お酒越しに後藤塗を見る。小泉誠デザイン、香川漆器の魅力、一和堂工芸の技、それらを確認しながらグイッと呑む酒は、いつもよりも味わいが深く感じられることだろう。慎ましくも華やかな存在感は、おもてなしの席にもふさわしい。
専用箱付きでラッピングにも対応するのでギフトにもおすすめ。日本モノが好きな外国の方に贈る、お酒好きな夫婦にペアで贈る、香川出身の方へのプレゼントにする、送別の品に選ぶなど、さまざまなシーンでぜひ活用していただきたい!
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