【F.O.B FACTORY】BAKER PANTS

アメカジミリタリーを現代的な美シルエットパンツに！ 仕事も遊びもこれ一本で間違いなし！

軍パンなのにきれいに穿ける、超万能な一本が児島から！

アメリカンカジュアルのDNAが息づく岡山・児島で、独自の存在感を放つウェアを作りつづけるブランド「F.O.B FACTORY」（エフオービーファクトリー）。特にアメカジファッションを彩ってきたワークやミリタリーを今にふさわしいスタイルで着られるようモディファイする手腕に長けている。今回届いたパンツはまさにそんな一本。ファティーグパンツをスラリとした現代のトラウザーに読み替え、あらゆるシーンで活躍できる万能パンツに仕上げた！

だらしなさゼロ。トップス選びもオールオーケー！

1950年代のアメリカ軍ファティーグパンツをベースに、すっきりとリデザインしたのがこのパンツだ。形は、膝下から徐々に細くなっていくテーパードシルエット。ファティーグパンツおよびベイカーパンツは本来もっと太い形をしているが、現代人に適した穿き方ができるように、当時のディテールはそのままにシルエットを調整した。これによりカジュアルはもとより、トラウザーやスラックスのようにも使える一本に！

穿いてみると実にいいバランス。ミリタリーやワークの気配を残しつつも、細身シルエットがどことなく上品で、清潔な印象や信頼感を醸し出す。シャツやTシャツが合うのは当然だが、ライトなジャケットに合わせても違和感なし。遊びと仕事、どちらにも対応できるパンツだ。程よい厚みで春夏秋の3シーズンに大活躍するし、人や場所によっては冬だってぜんぜん穿ける！

バックサテン＆VAT染めは、本物のヴィンテージと同じ

シルエット以外はとことん当時のままにするのがF.O.B FACTORYのこだわり。生地はミリタリーパンツといえばこれ、綿の繻子織を裏使いした「バックサテン」だ。綻びが出ないように生地の裏側をオモテにしたという背景があるらしいが、現代の目では独特の織り目による立体的な表情が魅力的だ。そして染色は、当時と同じ「VAT染め」（スレン染め）。現代で主流の反応染料を使うよりも、当時の製品に近い揺らぎのある顔つきで、よりリアルな雰囲気をまとう！

「巻き縫い」が起こす、エイジングの美しい変化に期待！

サイドやお尻部分の縫製はすべて昔ながらの手法である「巻き縫い」。重なる生地を巻き込んで二本針でステッチをし、非常に頑強に作られている。今や手がける縫製工場がどんどん減少している貴重なやり方だ。古着をほどいて実際に使用している糸番手を確認するほどのこだわりも。

巻き縫いを施すのは、きれいなアタリを生むことも狙いだ。穿いては洗うを繰り返すことで、VAT染めの生地がやや毛羽立ち、色が変化し、特に巻き縫い部分に味わい深いシワが出る。こうした経年変化もこのベイカーパンツの魅力。穿き続けていった先には、まるでヴィンテージのパンツのように育った姿が待っている。エイジングした美しさは、育てた人だけが得られるご褒美だ。

ディテールもホンモノ。実用的な一面もあり！

腰の両サイドにはサイズ調節ができるストラップがあり、ベルトなしでもOK。やや大きめを穿いても問題なし。

ベイカーパンツの特徴である前面ポケット。パンツの視覚デザイン的に美しいのはもちろん、手を入れやすいというメリットも。

ヒップはフラップポケット。当時と同じ「尿素ボタン」を使い、ぷっくりとした4つ穴のデザインも近づけている。フロントはファスナー仕様だ。

デニムの聖地・児島から。古着マニアにも普通の人にも愛されるウェア作りを！

F.O.B FACTORYは、日本におけるデニムの聖地・岡山県児島のスタジオ・エクリュが手がけるファクトリーブランドだ。1995年に縫製工場として始動した同社は、ファッションブランドのOEMとして業界を支える一方で、生地、デザイン、縫製、加工までをほぼオリジナルで作るメイドインジャパンのものづくりを志向してブランドを発足。デニム、ミリタリー、ワークなど、服の歴史を知り抜いたカジュアルウェアを展開している。

「その昔、僕らが憧れたアメリカやヨーロッパの古着をベースに、シルエットを改良し、国産の生地、国産の縫製で作ることが信条。その上で、『末長く着ることができる服』に価値があると考えています」と代表取締役の礒野誠司さん。洗濯やメンテナンスを繰り返した先に出る素材の「アジ」は、持ち主にしか出せない唯一無二のきらめきだ。着続けた服の魅力を引き出すために、丈夫で、アジが出てくる素材を使うことをまず一番に考える。

今回のようなミリタリーパンツはシルエットを現代的にしている。形すら当時に近いものを作ることだってできるが、そうしないのは、軍パンマニアではなく、めちゃくちゃオシャレな人でもなく、「普通の人」に向けて作っているから。「普通に生活している人が普通に穿けて、きちんと見えて、ちょっとカッコいい。でもプロが見ると『おっ！』って思うような細部になっている。そういうバランスに仕上げています」。こだわり抜いた上での「普通」とは、とても粋なものに思えないだろうか。

ロングセラーも納得！ 時代を超える美シルエットが大重宝

流行はあれど、いつの時代でも大人が穿いてきちんと見えるのは、スラリとしたパンツだ。2015年頃に登場してから10年以上形を変えず、支持され続けているこのベイカーパンツがそれを証明している。普段着でも仕事着でも着られ、ミリタリー好きにも普通の人からも愛されるベストなシルエットを、時代を超えて使える安定感抜群の一本として所有しておきたい。

カラーはオリーブとネイビー。ミリタリーパンツらしい2色をご用意。トップスの色が黒でも明るい色でも合わせやすいので、非常に着回しのきくモデルとなることだろう。そして数年間穿いた後にはリアルなヴィンテージのようにエイジングした姿が待っている。末長く愛用していきたいパンツだ。