漆器をデイリーに!
匠技が生んだ極上の機能美“FUDAN”の椀
■優美さと機能性を兼ね備えた“うるし”
古くより、日本人がその美しさに魅せられてきた漆。ご紹介するのは藤巻バイヤーが、目にした瞬間「これは!」と一目惚れし、その場で思わず自宅用に買い求めたという、まさにとっておきの漆椀だ。漆の語源は「うるわし(麗し)」「うるむ(潤む)」ともいわれ、みずみずしく生き生きとした艶を表している。漆の木から採取した“うるし”は、強い接着力があり、固まることでより強度が生まれる艶やかな質感をもつ塗料だ。漆は素地の保護や保存を目的とする塗料としてだけでなく、洗練された装飾の材料としても使用される優れた性質を持つ。
■「いいものを造れ」初代より続く妥協なきものづくり
生活様式の変化から漆の器離れが進む中、漆器の素晴らしさを伝え続けているのが丸三漆器だ。国内漆の約75%を生産する岩手県で明治37年に創業したという100年超えの歴史をもつ老舗。現在は5代目の青栁真氏へと匠技が受け継がれている。丸三漆器の製品は、職人の手によって一つ一つ丁寧に本漆を塗り込めてつくりあげていく「秀衡塗」。初代・清之助氏より言い伝えられる「いいものを造れ」という言葉を今もなお守り続けている。
■FUDANの「椀」で、漆器をデイリーユースに!
今回展開するFUDANシリーズの「椀」は、丸三漆器の伝統を受け継ぎ、400年前の「秀衡塗」の形をモチーフに作られた漆器だ。ロゴマークは、5代目青柳真氏がデザインを担当。真氏の弟が塗師として椀の制作を受け持つ。毎日着ているTシャツのように漆器も普段から使って欲しいという想いが込められており、なんとも親しみやすい印象。温故知新ともいえるバランス感がたまらない。
■木目が美しいけやきの素材を良さを引き出す技法
「長寿」の花言葉を持ち、縁起の良い樹木のけやきを使用するFUDANシリーズの「椀」。木目の美しさを際立たせるため、漆を塗って布や紙で拭き取るという作業を何度も繰り返す「拭き漆」という技法で制作。内側と底面を艶を上げた拭き漆で仕上げることで、艶のコントラストを作り、木目の表情をより美しく見せている。
■手にしっくりくる触り心地を生む“漆”
縄文時代より愛用されてきた漆は、人との親和性があるという。実際にこの椀に触れると、どこかほっと身体が緩む感覚を覚える。漆は人と同じように、内部に水をたたえるせいだ。不思議と安らぎを与えてくれる器は、しっとりと滑らかな肌さわりに仕上げるため、水研ぎ→漆を塗る→布で拭く→フロに入れる。この工程を繰り返し行い、手間ひまを惜しまない職人技が凝縮されているのだ。
■リデザインすることで、今にフィットする器へ
お椀の形状は、約400年前、安土桃山時代の物で現存する秀衡椀で最も古い3つ重ね椀がモチーフ。奥州藤原氏ゆかりの出自をもつ漆器と聞けば、特に戦国時代の歴史好きにはグッとくる話だが、当時のサイズは高台が高すぎる。そこで秀衡椀の特徴である「ふっくらと手に馴染む」形状を残し、高台の高さを削った。さらに、洗いやすさを考慮して、高台裏の形状をドーム状にリデザイン。新旧のデザインが融合することで現代のライフスタイルに寄り添うシルエットが完成した。
■色、サイズ展開にもこだわりをもつ
デイリーユースだからこそ、食卓に彩をプラスしたい器。黒漆、生漆、赤漆から色違いをセレクトして、家族で使い分けをするのもよし。結婚祝いなら赤と黒でペアにするなど、使うシーンを想像しながら、選ぶ楽しみも。M、Lの2サイズ展開で、具材の多い豚汁やポトフにはLサイズ。お汁粉や味噌汁ならMサイズと使い分けも可能だ。汁物に限らず、揚げ出し豆腐やれんこん饅頭などを盛り付ける、冬はお鍋の取り皿代わりにするなど、文字通り「普段」の食卓の中で自由に楽しんでいただきたい。
■日本文化の“漆”と、もう一度日常で親しむ
日本文化の一つとも言われ、優美さと機能性の高さの二面性を兼ね備えた漆器。FUDANシリーズの「椀」は、伝統技法はそのままにリデザインされて現代の生活に調和する。手に取り、口に触れるたびに心がなごむ木の器は、殺伐とした時代にゆとりを取り戻す癒やしアイテムとして、暮らしにそっと寄り添ってくれるはず。
カラーバリエーション
サイズ
使用イメージ
アイテム詳細
素材:けやき
サイズ:[Mサイズ]幅11.3cm×高さ6.8cm /[Lサイズ]幅12cm×高さ7.3cm
重量:[Mサイズ]単体110~120g 箱80g /[Lサイズ]単体240g〜260g 箱100g
生産国:日本
お手入れ方法:使用後は食器用中性洗剤でスポンジ等柔らかいものを使い洗ってください。洗ったあとはよくすすいで水切りをし、十分に乾燥させてください。食洗機は不可。
サイズ選びのヒント:満杯時(ふちのぎりぎりまで水を入れた際)の容量 Mサイズ⇒約370ml、Lサイズ⇒約440ml。
おおよその目安ですが、普段のお味噌汁1杯の量が150ml程度のかたはMサイズ、200ml程度の方はLサイズがおすすめ。
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