知る人ぞ知る、香川「水引」の伝統。結納飾りで培った技術力で、日常を彩るピンズが誕生!
■正体はあの「水引」! こんなにカワイイアイテムに
ご祝儀や正月飾りでおなじみの「水引」は、日本の特別なシーンに欠かせないもの。華やかにその場を飾ってくれる影の立役者だ。今回は、この水引で凝った細工を作る香川の職人に、藤巻百貨店がピンズをオーダー! 細かな線で描かれる小さき者たちが、胸で、帽子で、バッグで、生き生きと躍動する!
■つけるとなんだかウキウキする。かくも楽しい「水引」の新しい世界!
水引とは、和紙をこより状にしたものに、糊を引いて固めた紐のことを指す。そこに色糸を巻き付けて様々な色柄を作り出し、細長い紐ならではの曲線を駆使した自由な造形を可能にする。
これを、ジャケットのフラワーホールにジャストなピンズに! 小さくてもビビッドな色やラメ入りの糸で存在感を発揮し、遊び心に溢れたジャケット姿となる。
8種類のピンズたちの中には、ビジネス以外でも活躍しそうなキャラも。普段着の胸元や帽子、小物に付けて、自分だけのカスタマイズを楽しめるのがこのアイテムだ。「水引」という日本の伝統美をさりげなく身に付ける粋な人にも写るはず!
■結納飾りの技術を現代のアイテムへ。「さぬき水引」の職人仕事!
こちらを製作したのは、香川県観音寺市の「結納センターつちだ」。現代表の土田裕也さんの父が1975年に創業し、結納飾りをはじめとした水引細工を50年に渡り作り続けている。
このあたりは江戸から続く水引細工の流れを引き継いでいるエリアで、隣町の愛媛県四国中央市にて和紙および伊予水引がつくられ、ここ観音寺市ではその細工や加工を担ってきた歴史がある。残念ながら産地として県が別れてしまったことにより伝統工芸の指定は受けることができないが、まぎれもなく伝統的な産業である。
ライフスタイルの変化によって簡略化されつつある「結納」だが、挙式の数か月前に仲人によって執り行われ、両家が結納金・結納品を交換し合うのが本式。結納の場の飾りとして、松竹梅や鶴亀をかたどったり、スルメや昆布を装飾したりするものが水引で作る結納飾りだ。この飾りは日本の各地で様子が異なり、関西は立体的で豪華な飾りを特徴とする。
そのぶん、造形の腕が問われる。機械化できず、熟練の手仕事でしか生み出せない非常に貴重な技術だ。結納センターつちだでは4名の職人と内職の外注で、大小様々な立体水引細工を作り出す。
水引はワイヤーが入っているわけではなく、素材自体のハリによってボリュームを出すため、何度も曲げると使えなくなってしまうから慎重な作業だ。宝船のような大きなものは、細かなパーツを作り、糊を付けて乾かしを繰り返し、完成までに3か月を要するとか。
代表の土田さんは、結納が簡略化されることで水引細工の伝統や、作る技術が失われてしまうことを危惧する。「日本の水引の起源は、飛鳥時代に遣隋使の小野妹子が中国から持ち帰った贈り物の紐と言われており、1400年の歴史があるもの。常にお祝いの場を飾ってきた水引をあらゆる形で次世代に伝えていきたい」と、「さぬき水引」のブランドで日常で使えるアクセサリーやチャームを展開し、東京の直営店舗をはじめ全国のポップアップショップで製作実演を交えて魅力を伝えている。
■紐で何もかもを作り出す、造形美に酔いしれたい
水引の魅力とは何か。まずは、カラフルさと造形の楽しさがある。現代の水引は色とりどりのカラー、メタリックや金銀、ラメなど実に多彩な色と質感を携えている。そんな水引を自由に曲げ、結び、固定する技術を駆使して、生き物、食べ物、ラッキーモチーフなどを生み出す。
絶妙な再現度でデフォルメされた造形はコミカルでかわいく、周囲の目を引く!
和紙が主体だから軽く、帽子やバッグに付けてもまったく違和感がないのも魅力だ。
そして、水引それ自体が持つ意味も魅力のひとつだと土田さん。「水引は『幸せを結ぶ』象徴として使われてきた、吉祥の縁起物。だから縁起を担いだ日常のアイテムとしてぴったりだと思うんです」。約20年前から髪飾りやチャームなどを作りはじめ、伝統的な姿だけではない水引のポテンシャルを実感している。
■8種類の「いわれ」で気分をアップ! かわいく楽しくカスタマイズしよう
今回は水引の意味もさることながら、モチーフの「いわれ」も込めてデザインをリクエスト! 前にしか進まない「勝ち虫」として戦国武将に愛され、現代ではビジネスの成功を祈るモチーフとして親しまれる「トンボ」、慶弔どちらも使える水引の定番・あわじ結びのアレンジ形であり梅の花を模した「梅結び」、再生の象徴であり、ハサミのVサインにもあやかりたい「カニ」、“無事に帰る”の「カエル」、
パワー溢れる日本の霊山「富士山」、福を招く「招きネコ」、幸運のモチーフ「セミ」、なんだかお茶目な「三色だんご」の8種類。「セミ」と「三色だんご」はプラプラと揺れるタイプ、その他はピンバッジタイプだ。
ジャケットに付けてビジネスの助けとするか、はたまた普段着や小物に取り付けてかわいさをアップさせるか。いずれにせよ、水引が持つカラフルさや造形のユニークさで、気分が上がること間違いなし! 自分用にはもちろん、贈り物のチョイスとしてもぜひ覚えておきたい。
カラーバリエーション
ディテール
使用イメージ
バリエーション名
アイテム詳細
素材:本体/水引、ピン部分/金属(真鍮)
製造国:日本
サイズについて
*ピンズ本体の縦と横で測定。金具は含まれていません。
*手作りなので個体差があります。あくまでも目安ととらえてください。
梅結び:約H2×W2cm
トンボ:約H4×W3.5cm
カエル:約H3.5×W2.5cm
招きネコ:約H2.8×W2.8cm
セミ:約H3.5×W2.5cm
富士山:約H2.5×W2cm
三色だんご:約H0.8×W3.5cm
カニ:約H2×W3.5cm
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