使い込まれたような朽ちた風合いがグッとくる
桜島の火山灰でできた“男前”コーヒードリッパー
■無骨さがたまらないコーヒードリッパー
「素材は何ですか?」金属のような硬質、かつどっしりとした重量感。鈍い光を宿して光によってグレーにも黒にも見える“男前”なルックスに、ついそんな質問をしたくなる。実は、これは陶器のコーヒードリッパーだ。このアイテムを作っているのが、「ONE KILN(ワンキルン)」。“ひとつの窯”という意味を持つこのブランドは、作家の城戸雄介氏が立ち上げた鹿児島のセラミックブランドだ。以前は東京のデザイン会社に勤務していたという城戸氏。図面を引くだけでなく、自分でも物づくりがしたいという思いから、有田焼の窯の門を叩いた。3年の修行を重ねたのち独立。故郷の鹿児島に戻り、2008年に同ブランドが生まれた。
■桜島の火山灰とともに作る
有田焼というと、白い地に色とりどりの美しい文様を描かれている印象だが、このコーヒードリッパーが纏うのは、火山灰だ。「もともとは白い器を作っていたんですが、桜島の火山灰が降りかかってしまって…。むしろ、この火山灰を使ってできることがないかと考えたんです」と城戸氏は語る。釉薬に桜島の火山灰や鉱物を独自に調合し、ハケ塗りをしてから焼き上げる。鉄分を多く含むことにより、通常の焼物より光沢のある、使い込まれた鉄器のような雰囲気に仕上がった。その力強く、温かささえ感じる質感…。天然の釉薬を使っているため、ひとつひとつ焼き色や質感が異なり、その固体の表情を楽しめるのもたまらない。
■使う人を考えた“型を使う”という方法
このコーヒードリッパーのもうひとつの特徴が、型から作りだしているということ。ベースから型を取り、鋳込みをするというスタイルで成型している。型での製作は、大量生産する目的とされるのが一般的。その意図を聞くと、思いがけない答えが返ってきた。「僕はアーティストではありません。ひとつずつ手作業で作っていますが、毎日使っていただきたいから個性よりも使い心地を大切にしたいんです」(城戸氏)。全工程を手作業で行うため、1日に作れる数はせいぜい10個。もちろん型作りも自ら行う。できあがったものでも、使ってくれた人の感想からアップデートすることをいとわない。どこまでもフラットな感性で物作りに向かう。そこには陶芸家風情の頑なさはなく、むしろ軽やかだ。
■いつもの味を特別する道具
このドリッパーを毎日使うシーンを想像してみてほしい。朝日が入るテーブルで。夕食後のひと時。旬のインダストリアルな雰囲気は、どんな場面でもセンスよくマッチする。「Roam(ローム)」の松田創意氏とコラボレートして生まれたオリジナルのアイアンのスタンドと合わせると、まるで雑誌の中のワンシーンのようだ。台形の一つ穴タイプは、どっしりしたコクと苦味のあるコーヒーが飲みたい人におすすめ。一定の速さで落ちるから安定した味が楽しめる。自宅でコーヒータイムを楽しむのはもちろん、コーヒー好きの方へプレゼントしてもいい。ブランドのコンセプトは「THE SUN TO A TABLE」。こんなコーヒードリッパーがあれば、テーブルに香ばしい香りと明るい光が満ち溢れるに違いない。
アイテム詳細
素材:磁器
サイズ:縦9cm、横17.3cm、口径11.5cm
本体重量:416g
製造国:日本
※製品用途以外でのご使用はお避けください。
※お子様や幼児の手の届かない場所で保管してください。
※直火でのご使用はお避けください。
※思わぬ怪我や事故の原因になりますので、研磨入りの洗剤、クレンザー、スポンジ、金属たわし等のご使用はお避けください。
※食器洗浄機でのご使用の際は、食器洗浄機の定める使用方法に従ってください。
※電子レンジ、オーブンをご使用の際は、急激な温度変化はひびなどの原因となる場合がありますので、お避けください。
※以下のようなご使用は急激な温度変化となりますので、安全のために絶対にお避けください。
・温まった状態の食器を水につける。
・冷えた状態の食器を温まったオーブンに入れて調理する。
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