広島・福山のデニム生地メーカー、カイハラが「ぜひ魅力を伝えたい」と力を込める茶綿のデニム生地。それがいままさに「茶綿デニムプロジェクト」として動き出した。しかし茶綿という言葉はヴィンテージ・デニムマニア以外は聞き慣れないものだろう。そこでここでは茶綿の魅力を詳しく伝えていくとともに、デニムメーカー・カイハラの取り組みの凄さ、驚きの縫製工場現場レポート、完成したジーンズの特徴など、デニムやジーンズを多面的に語り、「茶綿デニムプロジェクト」の全貌を解き明かしていきたい。第五回はついに届いた究極のジーンズをご覧あれ!
使いやすさを考えたディティールと
脚を美しく見せるシルエット
茶綿・白綿のジーンズが、ついに私たちのもとへ届いた。洗いをかける前のリジッド(生デニム)の状態でも二つの色の違いは歴然で、ベースの綿色の影響力の高さがうかがえる。ボタンやリベットのカラーは、茶綿ではゴールドを、白綿ではシルバーを選ぶことで、生地にあった雰囲気を出している。また、フロントにはジッパーフライを採用し、脱ぎはきをラクに行えるようにした。「股リベット」はヴィンテージディティールを踏襲した仕様。バックポケットは丸みを帯び、ステッチを入れないことでシンプルさが際立っている。シルエットはヴィンテージジーンズの定番であるストレートタイプを採用しつつ、微調整を加えることで現代のファッションにも合わせやすい脚のラインが美しく見える作りになっている。
カイハラ創業時の「マルス」パッチ!
世界にひとつ、自分だけの刻印も
特筆すべきディティールとして、丸い革パッチ注目してほしい。これはカイハラ創業時の屋号である“マルス”をモチーフにしたデザインで、初代・貝原助治郎氏の名前からとったもの。カイハラの昔の絣製品に表記されている非常に古い商標とのこと。ジーンズでは四角いパッチが採用されていることがほとんどだが、このように丸い形もかわいらしく、オリジナリティを発揮している。このパッチには刻印が押され、B(BROWN COTTON・茶綿)またはW(WHITE COTTON・白綿)から始まり、型番(今回は01)、生産年次(今回は2018年を示す18)、生産番号(01)、そして3ケタのロットナンバーと続く。世界にひとつ、自分だけのジーンズであるという限定感が高まる仕様だ。
藤巻百貨店独占販売!
変化を比べるワクワク感
そして、ユーズド加工を施した状態を比べてみてほしい。茶綿独特のヴィンテージ感あふれる色合いがさらに際立つことがおわかりいただけるはず。一方で白綿はクリアなブルーカラーがとても爽やかで、こちらもなかなかイイ! とついつい見比べてしまう。まったく同じモデルの生地違いが同時に登場するのは珍しいが、それぞれ初回200本ずつをご用意。他では手に入らない藤巻百貨店の独占販売だ。ぜひ両モデルをはき込んで自分だけのデニムを育て上げ、それぞれの色落ちの魅力を堪能していただきたい。
第四回 美しいジーンズは、驚異の縫製工場から生まれる>>
第六回 着用感レポート(2月中旬公開予定)
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