絢爛なカットで写し出すは幸運と再生の象徴「へび」
①巳年必見! 紫色に輝く「へび」の切子
「線」のカットで独自の世界観を表現する浅野真吾氏が今回選んだモチーフは、へび。紫色のクリスタルガラスに妖しくも神々しい姿を宿している。
②槌目と菊繋ぎで模様と長さを表現
カットした槌目から「へび」の身体を連想したことでモチーフに浮上。大小の槌目は確かに「へび」の鱗のよう。幸運や再生を象徴する動物なので、縁起担ぎの表現でもある。
上から覗き込むと、周囲から「へび」が巻き込んでいるようにも見える不思議。無色透明の部分にも紫色が写り込み、小さくも凄みのある存在感を持っている。
底部分は特に大きな槌目のカット。底から放たれた菊繋ぎは、クレッシェンドするようにラッパ状に大きくなり、流れるようなリズムを生み出している。
浅野真吾氏の作品の魅力とは?
浅野氏の特徴は、「線」で構成する自然の世界。カットそのものはシンプルでも、強弱や色の残し方で自然界の現象を立体世界に宿している。
③直線と色で魅せる切子の輝きを感じてほしい
その視点で眺めれば、今回の「蛇影」は斜めに巻きついた線を描いた作品と言える。槌目のカットの「点」を線の中に組み込み、色と相まってリズミカルなデザインになっているのがポイントだ。
④秘蔵の酒を味わうにふさわしい紫の酒器
古今東西で神として崇められ、畏怖の対象とされてきた「へび」。その品位を欠けることなく江戸切子に写しとった手腕は見事だ。ここぞというタイミングで飲む日本酒とともに、柄の妙味を味わいたい。巳年の方はお守りがわりにもいいかも。
浅野 真吾 プロフィール
(株)ミツワ硝子工芸所属 切子職人
職人歴7年目
アイテム詳細
素材:クリスタル硝子
サイズ(最大直径×高さ):Φ60×50mm
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