“今最も勢いのある作家” 鍋谷海斗氏の最新作!
見る・触れる・使う、三度の感動をくれるオールドグラス
■江戸切子新作展 テーブルウェア部門2連覇の職人・最新作!
2021年、2022年の江戸切子新作展で話題をさらい、テーブルウェア部門のweb投票1位を2年連続で獲得した職人。それが鍋谷海斗氏だ。江戸切子というものの本質的な魅力を追求し、それを表現しようと情熱を燃やす。今回ご紹介するのはそんな彼の最新作にして、数量限定の希少モデルだ。
■「三つの感動」を込めた、限定6点の新たなる自信作
「オールドグラス 藍華」は、一風変わった楕円型の形状に透きとインディゴが巧妙に交錯するデザインが特徴的。八角籠目と菊つなぎを駆使して、美しい華とそれが持つ棘の雰囲気を表現されている。10周年を記念したリアルイベント「藤巻百貨展」のために特別にご用意いただいた限定品だ。
■ガラスメーカーから職人の道へ。自分のすべてを硝子に込めたい
圧倒的な重厚感、異彩を放つデザイン……。江戸切子らしい繊細さはありつつも、豪快な仕上がりで魅了する伝統工芸士・鍋谷淳一氏率いる「鍋谷グラス工芸社」は、1949年創業、東京都大田区で三代続く工房である。海斗氏は、超一流のガラスメーカー「KAGAMIクリスタル」での経験を経て江戸切子職人の門をたたいた若手作家。海斗氏いわく、自分にとっての切子とは「自分のすべてを形として表現できるもの」であるという。
鍋谷 海斗 プロフィール
(有)鍋谷グラス工芸社所属の江戸切子職人
2016年4月 カガミクリスタル㈱ 入社
2018年4月 ㈲鍋谷グラス工芸社 入社
2021年4月 江戸切子新作展 テーブルウェア部門 Web投票1位
2022年3月 江戸切子新作展 テーブルウェア部門 Web投票1位
■話題作を連発。今最も勢いのある作家
画像左:2022年発表作「凛」 画像右:2021年発表作:「氷晶」
そんな信条をもって目指すのは「見る・触れる・使う、その時々に別々の感動が沸き起こる作品」。グラスという小さな道具に、3つの感動を込める。海斗氏は父・淳一氏とはまた違う道筋で、江戸切子の本質的な魅力を表現しようと情熱を燃やす作家だ。2022年への抱負を問うと「とにかく“おもしろいものをつくりたい”というのが常にあります。今までにはないもの、見たときに誰かの心を揺さぶるものを創り上げていきたい」と語ってくれた。
■底面から浮かぶ華と棘。伝統文様で描く葉脈の表現
海斗氏が挑んだのは「美しい華には棘がある」というテーマ。見惚れてしまうほどの美しい外見があっても、そこには触れるものを傷つける一面も持ち合わせている……そんな二面性を表現した。クリスタルガラスの素材に、大胆にシャープなカットをいれ、2枚重なった葉を演出している。
■ゴツゴツとした大胆なカットにも注目
それぞれの葉脈として施したのは、八角籠目と菊つなぎ。ここにもテーマである二面性が表現されているところが見事だ。中を覗いてみると、そこには華やかな花が咲いているのがわかる。今度は底面に入れたカットによる光の屈折によって、棘が姿を表している。「二面性」という抽象的なテーマに対し、丁寧にアプローチした秀作だ。
■焼酎にもウィスキーにもぴったりのグラス
本作はいわゆるなオールドグラスとは違い、少し細身の、楕円の形をしているため、ウィスキーや焼酎のロック!といった定番の飲み方に限らなくても良さそうだ。クリアなグラスは中身を美味しく見せる効果もあるので、梅酒やジュースなど、色彩のあるドリンクにもオススメだ。
■見る・触れる・使う度に感動する逸品
見た目にも美しいグラスなら、使う時の感動はより大きなものとなる。カットによる屈折の仕掛け、八角籠目と菊つなぎの意匠の感触、飲みものを美味しく見せる高級感。海斗氏が込めた3つの感動を、たっぷりと味わっていただきたい。