
この夢幻カットが次世代への礎となる

埼玉県草加市に工房を構える「ミツワ硝子工芸」は1961年(昭和46年)の創業以来、伝統を受け継ぎつつも新しい表現方法を追求し続ける工房だ。山田のゆり氏は、2020年に最年少で伝統工芸士に認定された才気あふれる職人。本作は「明確ではない美しさ」をテーマに、オリジナルのデザインで朧げな雰囲気を作り出した。通常、菊籠目は縦横のカットを入れてから斜めに切り込んでいくのだが、山田氏はなんと縦横を省いたカットを考案。金赤の色を残しながら精緻な表現を可能にした。昨年のテーブルウェア新作展でグランプリに輝いた「光輝」にも採用した技法だ。中心部の球からは反対側のカットが映り込み、さらに夢幻の世界へいざなう。

プロフィール

山田 のゆり
- (株)ミツワ硝子工芸所属 切子職人
- 2008年 第20回江戸切子新作展 江東区議会議長賞(初出展初受賞)
- 2009年 第21回江戸切子新作展江東区長賞
- 2011年 第23回江戸切子新作展 東京都知事賞
- 2012年 第24回江戸切子新作展 江東区優良賞
- 2014年 第26回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社奨励賞
- 2015年 第27回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社奨励賞
- 2017年 第29回江戸切子新作展 江東区議会議長賞
- 2018年 第30回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社 奨励賞
- 2020年 日本の伝統工芸士認定(最年少)
- 2020年 第32回 江戸切子新作展 江戸切子親善大使坂崎賞
- 2021年 第23回 日本伝統工芸士会作品展 経済産業大臣賞
アイテム詳細
作品のカテゴリ:花器
サイズ(最大Ф×Hmm):105×285
素材:クリスタルガラス