
変形七宝の奥から音楽が聴こえてくる

埼玉県草加市に工房を構える「ミツワ硝子工芸」は、若手職人が切磋琢磨する活気あふれる工房。昭和46年の創業以来、伝統を受け継ぎつつも新しい表現方法を追求し続け、新取果敢な姿勢を貫いている。堀江愛子氏は2012年に入門した江戸切子職人で、音楽の「カノン形式」からイメージを膨らませて制作したクリスタルの花器が本作だ。同じメロディを重ねて演奏するこの形式を江戸切子に当てはめ、同じ文様を鱗のように重ねて配置。角山でカットした変形の七宝の中に笹の葉を組み合わせ、鱗や羽などが何重にも織りなしている様子に注目だ。また滑らかな曲線を角山でカットすることは難しく、それを駆使して立体感を出しているところも見逃せない。

プロフィール

堀江 愛子
- 2012年入社 職人歴:13年
- 新作展入賞歴
- 2016年 第28回 江戸切子新作展 東京都知事賞
- 2018年 第30回 江戸切子新作展 組合理事長賞
アイテム詳細
作品のカテゴリ:花器
サイズ(最大Ф×Hmm):200×200
素材:クリスタル