星の瞬きを閉じ込めた、シンプル極まる“黒”グラス
逸品のモノ語り
- ①シンプルだからこそ際立つ「光と技」の世界
- ②漆黒と「星の光」を際立たせる厳選のカット
- ③“今”を大切に感じられるグラスを作りたい
- ④ロックに、ビールに。何でも合う普段使いグラス
①シンプルだからこそ際立つ「光と技」の世界
カットをいれる難易度の高さから、他では見られない希少性もあるのが「黒」の江戸切子だ。ミツワ硝子工芸の若き女性伝統工芸士・山田のゆりさんの最新作「お星さま」は、そんな“黒”をとことん残しつつ、カットをいれることで見えてくる光を際立たせている。
②漆黒に浮かぶ「星の光」を際立たせる厳選カット
メインテーマは側面に刻みたくなるところだが、あえて底面に。これはテーマを隠す意図ではなく、ここにあるからこそ際立つという仕掛けになっている。
本体のほとんどが黒。だからこそ、そこにカットが入れば光の道筋ができる。底面と下部のみという、厳選したカットの理由は覗き込んだ景色を見れば一目瞭然!
底面のほかにカットが入っているのは、グラス下部。蒲鉾カットを幾何学的に連ならせて、あらゆる角度から見える映り込みが演出されていることで「星」に自然と視線が集まる。
山田 のゆりさんの作品の魅力とは?
彼女にとって江戸切子は、「人を引きつけ、見る人の心に希望を与えてくれるもの。その力こそが江戸切子本来の魅力」。史上最年少で伝統工芸士に認定された技を活かし、心情に輪郭を与えたような作風が魅力だ。
③“今”を大切に感じられるグラスを作りたい
「“今”は光のようなスピードで過ぎ去っていく。だからこそ大切にしたい。瞬きの一瞬を大切にできる一杯になるようなグラスを作りたかった」と山田さん。このグラスはただシンプルなだけなのではなく、想いを込めた作品を形にできる彼女だからこそ実現できた、シンプルを極めた逸品なのだ。
④ロックに、ビールに。何でも合う普段使いグラス
黒をベースとするこのグラスは、隙間から覗く酒の風景が楽しめる。サイズは王道のロックグラスなので、ウィスキーや焼酎はもちろんのこと、ビールなどを飲むにも良い。何気なく水を飲むような瞬間に使うにもオススメできる、万能タイプのグラスだ。
山田 のゆり プロフィール
(株)ミツワ硝子工芸所属の切子職人
2008年 第20回江戸切子新作展 江東区議会議長賞(初出展初受賞)
2009年 第21回江戸切子新作展江東区長賞
2011年 第23回江戸切子新作展 東京都知事賞
2012年 第24回江戸切子新作展 江東区優良賞
2014年 第26回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社奨励賞
2015年 第27回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社奨励賞
2017年 第29回江戸切子新作展 江東区議会議長賞
2018年 第30回江戸切子新作展 グラスウェアータイムス社 奨励賞
2020年 日本の伝統工芸士認定(最年少)
2020年 第32回 江戸切子新作展 江戸切子親善大使坂崎賞
アイテム詳細
素材:ソーダ硝子
サイズ(最大直径×高さ):Φ86×96mm
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