
覗いたら最期、髑髏の主が手招きする

1949年(昭和24年)創業、東京都大田区で三代続く「鍋谷グラス工芸社」。伝統工芸士・鍋谷淳一氏が率いる工房で活躍するのが、職人歴11年目を迎える島田佳学氏である。江戸切子新作展では過去に東京都知事賞や東京都産業労働局長賞を受賞。伝統紋様を駆使しながらも、型にはまらないダイナミックな作風が持ち味だ。緑のクリスタルのほぼ全面に菊繋ぎが施された清廉な本作は、口元を覗き込むと印象が一変。竹林を背景にキセルを吸いながら来客を待つドクロが現れる。日本の伝統文様と西洋モチーフという両極端なデザインをひとつにした和モダンな逸品だ。正面を変えることでドクロをプッシュアップすることもできる。複雑な造形に、この遊び心が憎い。

プロフィール

島田 佳学
- (有)鍋谷グラス工芸社所属 江戸切子職人
- 職人歴11年
- 2017年 第29回江戸切子新作展出品
- 2018年 第30回江戸切子新作展 東京都知事賞
- 2019年 第31回江戸切子新作展 東京都産業労働局長賞受賞
- 2023年 第35回江戸切子新作展 東京都知事賞 受賞
アイテム詳細
作品のカテゴリ:オブジェ
サイズ(最大Ф×Hmm):210×195
素材:クリスタルガラス