一枚の銅板と鎚から生み出される至高の湯沸かし
世界の燕が誇る「鎚起銅器」の職人技
■現役を退いた初代・板美氏の作品が当店に堂々登場
置いておくだけで絵になるとはまさにこのこと。一枚の銅板から作り上げられた、鎚起銅器の湯沸かしである。完成までにおよそ1カ月を要する本品を手がけたのは、親子二代で業を営む昭和42年創業の「島倉堂」の初代・島倉板美氏。鎚起銅器の雄として名高い「玉川堂」で15年の修行を積んだ後に工房を興した職人である。通産大臣指定の伝統工芸士にも認定されているが、2016年には現役を勇退。その板美氏の作品を手にする大変貴重な機会が、ここにめぐってきた。
■独自の道具と技術からは、一点モノしか生まれない
銅板に焼きなましを加え、“鎚”で叩いて“起”こすことから名付けられた「鎚起銅器」。金属加工の町・新潟県燕市に江戸時代から伝わるこの伝統工芸の湯沸かしは、その存在感、つくりの確かさ、見た目の美しさ、どれをとっても一級品である。中でも島倉堂は、一枚の銅板から注ぎ口をも打ち出す技術をもつ数少ない工房の一つで、完璧なフォルムを追求することから鎚起の道具も手作りしている。表面の細かな凹凸は、独自の道具で銅板を一回一回鎚で叩いた証。こうして生み出される品々は、正真正銘の一点モノである。
■使い込むことで変わりゆく深い色合い
本品の魅力の一つは、青みがかった深い色合い。銅の地金とは異なるこの色は、表面に錫を溶着させ青銅の合金層を作ってから、硫化液などの独自の溶液に浸し磨くことで生まれるものだという。へこみや表面の色直しなど修理も可能なため、手入れをすれば文字どおり“一生モノ”。使い込むことで生まれる独特の色の変化も楽しい。また、銅の殺菌作用により水が浄化されることから、銅器で沸かした湯はまろやかで旨みが深い。ステンレスや鉄に比べ熱伝導率が高く、お湯もすぐに沸くことから、銅製湯沸かしはその機能性にも秀でるものがある。
■究極の逸品とともに暮らし、ともにはぐくむ
眺めれば充足感をもたらし、触れれば風合いある色に育ち、ともに暮らせば愛着をもって向き合える。職人の手ひとつで生み出される唯一無二の湯沸かしは、やがて家族のような存在になるはずだ。それが島倉板美氏が注ぎ口から打ち出したものならどうだろう。上質な空間で点てる抹茶、ハレの日に淹れる煎茶、日曜の朝にゆっくり淹れるコーヒー…。何気なく流れる日々の一杯を“とっておき”に彩ってくれるに違いない。職人の丁寧な手仕事から生まれる鎚起銅器の湯沸かし。丁寧な暮らしの片隅にあるべきは、こんな道具なのかもしれない。
ディティール
アイテム詳細
素材:銅
サイズ:2.4L(胴径190mm×胴高125mm)
重量:1117g
※手仕事の商品のため目安のサイズとなります。ご了承ください。
※空だきをしないでください。表面の変色・水漏れの原因になります。
※縁まで水を満たした状態で使用しないでください。
※本体・取っ手・ふたが熱くなります。必要に応じてキッチングローブなどをご使用ください。
※初めてのご使用の前には、台所用中性洗剤で手洗いしてください。銅はやわらかい金属ですので、やさしく洗ってください。
※ご使用後は水洗いしていただき、油汚れなどでは、中性洗剤で手洗いしたあとよく水洗いし、特に外面をタオルなどで水気を取りながら拭き上げて乾燥させてください。
※本体内面の錫(スズ)は、水気を残したままにしておきますと、金属の性質上黒ずむことがありますが、人体には無害です。落としたい場合は、クレンザーをスポンジにつけて磨いてください。(あくまでも内面のみです)
※長期間の使用により、内面の錫引きが落ちてなくなりますが、そのままお使いいただいて人体にまったく影響はありません。安心してご使用ください。
(銅は体に必要な成分で、乳児用粉ミルクにも配合されています)
発送に関しまして
発送:通常2週間ほど(場合によっては発送が前後する可能性もございます)
※人気商品につき予約販売にて承っております。
※ご予約商品のキャンセルはできません。あらかじめご了承ください。
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