
見上げれば春空、紫色に霞みけり

「清水硝子」は、創業100年を迎えた老舗江戸切子工房。東京スカイツリー(R)や東京駅の江戸切子装飾を手掛けるなど、伝統的な江戸切子を高いレベルで生み出す職人集団として知られる。矢野瑞季氏は、2021年に清水硝子に入社した若手職人。本作については「朝焼けの時の色づいた空に、霞がかかった光景を表現した」と語り、境界線を曖昧にした菊繋ぎや槌目でもやもやとした印象を作り出した。また艶消しを部分的に入れて不規則な動きを表した仕上げも見どころだ。明け方の空を表現するために、淡い紫の被せガラスをチョイス。春、紫色にうつろいゆく柔かな空の霞をイメージし、あえてひらがな表記にしたタイトルも想像力をかき立てる。

プロフィール

矢野 瑞季
- 2019年 愛媛県立松山南高等学校砥部分校デザイン科 卒業
- 2021年 東京ガラス工芸研究所 卒業
- 2021年 (株)清水硝子 入社
- 2023年 全国伝統的工芸品公募展(一般社団法人 伝統的工芸品産業振興協会)入選
- 2024年 第4回デーブルウェア新作展 テーブルウェア賞 グランプリ(リッチクラス)
アイテム詳細
作品のカテゴリ:大皿
サイズ(最大Ф×Hmm):280×40
素材:クリスタルガラス