誕生から20年、OIGENのロングセラーパン焼器
タミさんの想いをのせた「タミパン」
■OIGENの「タミパン」でパンを焼こう
1999年、OIGENにパン焼器が誕生した。ホームベーカリーやオーブンでパンを焼く向きはあっても、鉄の鍋でパンとは受け入れられるのだろうか。そんな不安を抱えながらのスタートだったが、結果は南部鉄器では異例の大ヒット。20年のロングセラーを記録し、今ではOIGENを代表するアイテムとなっている。ヒットの理由は、鉄鍋ひとつで簡単においしいパンが作れること。そして、誕生のきっかけとなった近江タミ子さんのストーリーに共感を得たことにある。戦後の食糧難の中、小さな子どもたちにたらふくパンを食べさせたいとタミさんが露店で購入したジュラルミンのパン焼器。それから50年以上の時を経て家族にふるまうと「おいしい!」と大絶賛の声が上がった。その場に居合わせたのが、タミさんの孫であり及源鋳造の現社長の及川久仁子さんだ。これをぜひ南部鉄器でという周囲の声に応えて開発に着手し、料理研究家とレシピを制作。「タミパン」と名付けられたこの商品は、パンで子どもたちを喜ばせたいというタミさんの想いが現代によみがえり、たくさんの家庭に笑顔をもたらしている。
■国内外から高評価を受ける岩手の南部鉄器
日本の代表的な伝統工芸品として揺るぎない地位とブランドを築いてきた南部鉄器。その産地・岩手県で江戸時代末期の1852年より、鉄器を製造してきたの が「OIGEN」だ。「飾り物や伝統工芸品にとどまらず、時代ごとのライフスタイルに合う道具作りにこだわっています」と話すのは五代目社長・及川久仁子さん。鉄器としての優れた機能性はそのままに、伝統的な南部鉄器のイメージを革新させるデザインで次々と斬新な製品を展開。その日本の伝統美学的なフォルムと美しい鋳肌が高い評価を得て、国内外でもの作りに関する賞を数多く受賞している。
■タミパンでおいしいパンが焼ける秘密
2014年、タミさんが100歳となった記念に作られたのが、ガスコンロのほか、IH調理器具や温度検知センサーコンロにも対応するこの「タミパンクラシック」だ。そもそも鋳鉄の鍋は、キャンプ料理に使われるダッチオーブンで知られるように、熱伝導率・蓄熱性の高さと、じっくりと火を通すことで素材のうまみを逃がさない構造が特長。タミパンもまたその恩恵にあずかる。見てすぐに気づくのが真ん中の穴。これによってパンの中央に熱を送り込み、中はしっとり、外はこんがりとした焼き加減になる。
■子どものおやつにパーティーに。意外な使い方も
オーブンなしで簡単にパンが焼けるのは、パン作りのハードルを一気に下げることを意味する。また、家庭で子どもと一緒に作る過程もまた楽しく、作る・食べるという時間を子どもと過ごすことは一家の団らんにもなる。簡単に作れるとなれば日常のおやつにぴったりだし、友人を集めてのホームパーティー、ピクニックにも活躍しそうだ。簡単なレシピが付属するので届いたその日からパンを作れるのも魅力だ。折しもまもなく訪れる4月12日は、日本ではじめてパンが焼かれたことを記念する「パンの日」だから、自宅でパンづくしを楽しむのもいいかも。さらには、実はパン以外の料理も作れてしまうのがタミパン。形から想像できるようにすき焼き鍋として、またはチーズフォンデュの鍋にしたり、スペイン風オムレツを焼くことも可能だ。フタは鋳鉄のフライパン(スキレット)にも転用でき、その用途はパンにとどまらない。
スタッフがタミパンを使って実際に調理してみました
【ちぎりパン】全粒粉を使って、もっちりとおいしく仕上がりました。
【スパニッシュオムレツ】別のフライパンで玉ねぎやトマトを炒めて、タミパンに投入したら溶き卵玉子を流し込む。ふんわりとしたスパニッシュオムレツに。
アイテム詳細
素材:鋳鉄
サイズ:H9.2cm×W24cmD18cm
重量:2.9kg
日本製対応熱源:ガス火、直火、卓上IH調理器(100V)、オーブン、電熱器
※キッチンにセットインされたIH調理器(100V・200V)は、基本的には使用できませんのでご注意ください。※電子レンジは使用できません。
※簡単なレシピと、鋳鉄鍋のお手入れ方法が書かれたブックが付属します。