日本にただ一軒だけ残る「郡上本染」の藍染
重要無形文化財の技をその姿に宿す愉悦
■400年の歴史を誇る「藍染」の浴衣
岐阜県郡上八幡にて約400年前に創業し、藍染の伝統を守り続けている「渡辺染物店」による生地は、その深い色合いがなんとも魅力的。その技術は「郡上本染」として岐阜県重要無形文化財に指定されており、現在も継承しているのは渡辺染物店1軒を残すのみ。 そんなスペシャルな染めを施した浴衣がこのたび登場する。紺一色というソリッドなカラーは地味? いやいや、男ぶりを上げるのにこんなに素敵な色はなく、派手さがないからこそ染めの深みをより味わえるというもの。繊維の街、岐阜からおくる珠玉の浴衣で、日本の夏をより快適に満喫してみたい。
■岐阜からおくる超実用素材
実はこの浴衣、「和紙」からできていると言ったら驚くだろうか。和紙は繊維として昔から使われてたものだが、その素材的特長が近年注目を集めている。この画期的な浴衣を作り出したのは岐阜の「柏屋商事」。1928年(昭和3年)創業の老舗呉服問屋だ。岐阜は繊維業が盛んな街で、江戸期の尾張藩から続いているという歴史を持つ。2014年、そんな繊維の街をアピールしたいと生地や縫製のプロを交えて「岐阜シャツプロジェクト」を5人で立ち上げ、大きな反響を得た。このときのシャツが美濃和紙100%で作られたものなのだ。「吸水速乾に優れた和紙の繊維を使ったドレスシャツはすごく気持ちがよく、暑さで有名な岐阜だからこそ説得力もありました。これを呉服の分野にも生かせないか? と考えて研究し、完成したのが今回のシリーズです」(同社代表取締役社長・武藤昭成氏)。
■ここでしか作れない至高の生地
おりしも美濃の和紙技術がユネスコの無形文化遺産に登録され、その価値が日本中で再認識されようとしている。そんな和紙の繊維の特徴は3つある。ひとつは先述の「吸水速乾性に優れている」こと。肌に触れるものに関しては汗をよく吸収し、乾きやすいので衣類がいつまでも濡れたままにならずサラッと快適に。二つ目は「接触冷感」があること。生地に触れるとひんやりとした触り心地があり、蒸し暑い日には特にその効果が肌で感じられることだろう。最後に「綿よりも軽量」であること。ただでさえ軽やかな夏の和装において、綿のみで作るよりもさらに軽く仕上がり、着ていてもストレスを感じずに過ごせるのがありがたい。そこにさらに冒頭の「郡上本染」による藍染で、機能的かつ価値の高いプレミアムな生地となっている。
■日本の夏には「藍」の着物がよく似合う
夏の日のお祭りや花火大会の日。浴衣を着るといえば思い浮かぶのがそんなシーンだ。しかし武藤氏はそういった場だけではなく、普段のオシャレとしても楽しんでもらいたいという思いから「夏着物」という呼び方を提唱している。柄は2種類あり、オリジナルの柄「水面(みなも)」は岐阜を流れる長良川の様子をイメージしたもの。縞模様の「楊柳(ようりゅう)もとても涼やかな線を描いている。同時に登場するメンズ肌襦袢「爽快襦袢」も和紙混の生地を使っており、素肌に夏着物を着るよりもさらに快適になる。チラリとのぞく襟もなんだか粋だ。帯も含め、こちらはすべて岐阜を中心とした尾張地域のものづくりの力を結集させたもの。着物の気持ちよさを、改めてぜひ体験してみて欲しい。
カラーバリエーション
色の比較
左:夏着物 爽衣の紺色 右:夏着物 爽衣 郡上本藍染の紺色(本ページのアイテム)
アイテム詳細
素材:綿67%、分類外繊維(和紙)33%
生産国:日本
アイテムサイズ
M | L | LL | |
---|---|---|---|
身長 | 165~173 | 174~180 | 181~187 |
バスト | 85~98 | 90~105 | 92~105 |
ヒップ | 87~98 | 92~105 | 98~110 |
裄丈 | 71 | 73 | 75 |
(単位:cm)
サイズの調整について
本アイテムは、身長・胸囲・腰周り(骨盤)・裄(腕の長さ)のサイズを教えていただくことでよりちょうどいいサイズでお仕立ていたします。ご希望の方はオーダー時、ログイン後の「ご注文者様情報の入力」画面で、「商品とラッピング(有料)のご指定」にそれぞれのサイズを記載ください。
※大変恐れ入りますが、サイズオーダーをされた場合は不良以外のキャンセル・返品・交換ができかねまず。あらかじめご了承ください。
【裄の測り方】
・画像を参考に、腕を下方へ45度程度下げて、伸ばした状態で測ります。
・首の付け根(頸椎点)から肩先点を通って手首の付け根の突起(尺骨茎状突起)までを測ります。
・この頸椎点から手首点までの長さが裄となります。