「二宮五郎商店」の風琴束入れ

1946年の創業以来、60年以上に渡って高品質の革製品を世に送り出してきた老舗レザーメーカー「二宮五郎商店」。 一流の革を使い、伝統的な職人技と最新設備でクラシックなスタイルを体現する。その完成度は国内外での評価を集め、世界に冠たるブランドのOEMからオリジナル商品まで幅広く手がける。

伝統的な職人技の二宮五郎商店「風琴マチ」

職人の“手”が生み出す
至高の革製品の数々

「クラシカル・テーラード」を標榜する二宮五郎商店では、「風琴マチ」をはじめとする伝統的な職人技を継承しながら、 最先端の設備を備え、優れた革製品を丁寧に仕上げていく。コンマ数ミリの違いが微妙な感覚の違いを生み出す世界。 「時代が移り変わっても、よい製品は職人の“手”から生まれる」と語るのは代表の二宮眞一氏。 職人の世界では「小物専門」「かばん専門」といったように細分化されていることが多いが、同社では他技能職人制度を導入し、1人の職人が全行程を手がける。 イメージ通りの完成型を作り出すのは、高度な技と日々の鍛錬があってこそ。裁断からコバ漉き、縫製、仕上げに至るまであらゆる過程に匠の技が凝縮されている。

職人の匠の技。二宮五郎商店「風琴マチ」 「ノリ付け」や「折り返し」の基礎行程を経る二宮五郎商店「風琴マチ」

職人の飽くなき探究心が
匠の技に磨きをかける

同社には現在、11人の職人が在籍する。20代の若手職人から最高齢は70代以上と年齢層も幅広い。 駆け出しの職人にはまず、革の縁に数ミリ幅でノリをつける「ノリ付け」や、ノリの付いた部分まで革を折り返して丈夫にする「折り返し」などの基礎工程を一通り経験させるという。 「一見、地味な作業も辛抱して続けていくと、その重要性がわかってくるんです。すると仕事に愛情を注げるようになり、技も大きく成長を遂げます」(二宮氏)。 やがて作業の全容が掴めるようになり、さらなる高みを目指し試行錯誤を重ねる。「現状に満足せず、さらなる技術を追い求めるのが職人の世界。 だからこそ、75歳を過ぎても腕をあげることができるんです」(同)。

牛、羊、ヤギ、豚が原料の二宮五郎商店「風琴マチ」

選び抜かれた素材で堪能する、
革を育てるという愉悦

同社が使用する革はすべてフルオーダーのオリジナル仕様。 規格品は一切使用せず、商品の使い道や顧客の要望に応じて、最適な皮革を選定するところからスタートする。 一口に「革」といっても、その原料は牛、羊、ヤギ、豚などさまざま。さらに部位やなめし方の違いもある。 「革づくりに関しても独自のレシピを開発し、技師と二人三脚で研鑽を重ねることで、質の安定化と技術の向上を図っています」(二宮氏)。 最高の素材と卓抜した技術によって生み出される至高のレザーアイテム。使えば使うほどに手になじみ、光沢が増していく。 「革製品は使っていくうちにシミや傷なども含め、“味”が生まれ、風合いが増すところが大きな魅力の一つです」(同)

蛇腹のように開閉する長財布。二宮五郎商店「風琴マチ」 二宮氏が語る小銭が入り、取り出しやすい二宮五郎商店「風琴マチ」

素材から仕様に至るまで
すべてに「理由」がある

今回ご紹介するアイテムは「長財布」と「コインケース」の2種類。 長財布にはマチがアコーディオン(風琴)の蛇腹のように開閉する<風琴マチ>、コインケースにはマチが扇のように広がる<扇マチ>と呼ばれる伝統技法が施されている。 「風琴マチはマチ部分が外向きに折り畳まれているため、紙幣の端を傷めることなく出し入れできます。 一方扇マチは大きく広がり、見た目よりもたくさんの小銭が入り、取り出しやすい」(二宮氏)。素材から仕様に至るまで、同社の選択にはすべて理由があると、二宮氏は語る。 「新製品を作った時は最低3ヵ月から半年は持ち歩き、使用感をチェックします」(同)。その徹底した姿勢が極上のアイテムを生み出す。

お取扱いアイテム
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