2024年3月29日~31日の3日間、東急プラザ銀座で(東京都中央区銀座5-2-1)国内最大規模の江戸切子イベント「第6回 江戸切子桜祭り2024」が催されました。
切子ファンが大勢来場し、大賑わいだったイベントの様子をレポートします!
江戸切子桜祭りは、伝統工芸・江戸切子職人たちの卓越した“技”を通して、「江戸切子のある豊かな暮らし」を提案する年に1度のイベント。東急プラザ銀座のメイン会場(3F特設スペース)・第2会場(B1F藤巻百貨店 銀座店)には、この日を待ちかねていた江戸切子ファンから、伝統工芸好きの方、海外からのお客様も集まり、連日大盛況。
集まった切子は300点以上!3日間で延べ4,000人ものお客様に来場いただきました。
イベント当日の熱気あふれるメイン会場の様子を、少しだけお伝えします!
3F特設スペースを入ってまず目に入るのが、江戸切子体験ワークショップ。ここでは、現役の職人から直接手ほどきを受けながら、江戸切子のカット体験をすることができます。
毎年、事前予約でほぼ満席となるほどの人気ぶりで、大人もお子様も楽しめるのがポイント。今年も多くのお客様が、楽しみながら「世界にひとつだけの切子」を作っていらっしゃいました。
真剣なまなざし…!
講師を務めるのは、現役の職人たち。中には名の知れた伝統工芸士も。
ワークショップを体験されたお客様に、インタビューに応えていただきました。
『初めてだったので、力の入れ方がなかなか難しかったです。イニシャルを入れるのにもトライしました。作ったグラスは自分用に。ウイスキーを飲むロックグラスにちょうど良さそう。』
ご自分でカットしたグラスで飲むお酒の味、きっと格別ですね!
こちらは、カナダから留学で来日中の方と、そのご家族。
『先週、他店の催事でお会いした職人さんの品物を気に入って購入したのですが、今日の体験はまさかのその職人さんが先生で。光栄でした。』
すごい!そんな偶然もあるんですね!
若手作家から伝統工芸士まで、江戸切子職人の技術・作品を競い合う、年に一度の「新作展」。36回目の今回は、全22作品が出品されました。
「新作展」の作品の特徴は、花瓶や大皿などの大物サイズの硝子に、計算されつくしたデザイン・文様が、大胆かつきめ細やかで、一点の曇りも感じさせない思い切りの良さ、熟練されたカット技術によって表現された大作であること。作家の個性が極めてダイレクトに感じられるのも魅力です。
特に今回は、江戸切子協同組合理事長の篠崎英明さんが「今年の新作はスゴいの揃ってるよ」と太鼓判を押すほどの高レベルな戦いに。高いデザイン性・熟練の技術力などが発揮されて甲乙受けがたい力作が勢揃いしているとの評価がありました。
栄えある新作展の1位「経済産業省 製造産業局長賞」を受賞した「雨蛙」と、その作家・山王丸 まゆみさん。女性の江戸切子職人が新作展で1位を獲得したのは、史上初。
一般からのWEB投票で、日々順位が変動する激戦を制し1位の座を手にした「僥倖(ぎょうこう)」と、その作家・根本 幸昇さん。
切子が放つ煌めきに、つい足を止めて見入り、そして時間が経つのを忘れそう……。
3月30日・31日の2日間は、切子界きっての名匠である篠崎英明氏と根本達也氏が、江戸切子新作展の入選作品を解説。大勢のお客様で賑わいました。
うっとりするような光景はどんどん目の前に広がっていきます。こちらは江戸切子の伝統工芸士である職人さんたちの作品が並ぶコーナーです。
特に高度な卓越した伝統的技術・技法を有する職人として認定を受けた「伝統工芸士」。その美しい技術の結晶は、まさに眼福でした!
テーブルウェア新作展は、「日常を彩る江戸切子」に特化したコンテスト。主催を務めるのは藤巻百貨店、審査員はWEB投票をしてくださったお客様です。2021年から3回に渡って開催され、ロックグラス・ぐい呑み・お皿など、食卓を華やぎをプラスしてくれる新作江戸切子を数多く輩出してきました。
今回のイベント会場では、そんなテーブルウェア新作展の第3回大会TOP3をはじめ、なかなか手に入らない入手困難品など、過去作品が並びました。
多くの江戸切子ファンのお目当ては、やはり直売のコーナー。職人の想いや技術的な特徴、江戸切子の豆知識など、説明を直接受けながら、実際手に取り、お気に入りの作品を購入することができるんです!
取り扱い商品は、最新作・限定品・一点モノなど、アッと驚くような特別品を含む300点以上!
実際に注いでもらうと、雰囲気がより伝わりますね!
きっとこの機会を待ちわびていらしたのでしょう、本当に多くの方が訪れ、職人の話に耳を傾けていらっしゃいました。
また、「江戸切子といえばお酒。お酒が飲みたい気分になってきた」という方のために、「藤巻百貨店」でも人気の高知の銘酒・酔鯨酒造さんのご協力のもと、人気のお酒を気軽にお試しいただけるコーナーをご用意いただきました!
明治期に創業した「酔鯨酒造」は、知る人ぞ知る酒蔵。南国・土佐ならではの「酸」が特徴の日本酒を醸しているのです。今回は、稀少な日本酒も含め、人気のお酒をラインナップいただきました!
おすすめは、桃“清水白桃”SAKEスパークリング!
お気に入りの江戸切子と合わせる稀少な日本酒……たまりません!
第2会場であるB1F「藤巻百貨店」では、「小樽切子」「大阪切子」「薩摩切子」といった日本全国の切子が集結。これぞ切子の祭典!
眩いばかりの切子たちを目に、足を止めてのぞきこんだり、スタッフに話しかけたりするお客様の姿が。
「江戸切子桜祭り」では、フォトスポットや「藤巻百貨店」がセレクトしたお菓子などをご購入いただけるお土産コーナー、大抽選会など、ご来場いただいたお客様に心ゆくまでお楽しみいただけるようなコーナーを設けました。
最先端のデジタルサイネージ技術を活かしたアバターによる会場案内は、多言語に対応。
会場で無料配布されたパンフレットは、読むだけで江戸切子通になれそうな情報量。
そしてなんと!東急プラザの飲食店とのコラボ企画も実施!レストラン4店で、実際に江戸切子を使ってお食事をお楽しみいただけるという、夢のような企画です。
こちらは11F「尾崎牛焼肉 銀座 ひむか」。
見て・手に取って・味わって……。あらゆる角度から江戸切子を堪能できるのも、「江戸切子桜祭り」!
さて、国内最大規模の江戸切子の祭典「第6回江戸切子桜祭り2024」。会場の様子はお楽しみいただけたでしょうか?
歴史ある江戸切子を今に伝える職人たちの技を通して、「江戸切子のある豊かな暮らし」を多くの方にお楽しみいただけたこと、スタッフ一同とても嬉しく思っています。
第7回開催にむけて、変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いいたします!
[主催]江戸切子協同組合 [特別協力]藤巻百貨店