世界にただ一つの“スーパー”ベジタブルタンドレザー
ツヤめきながら使う人の手の形に育つ「ローマン・アルカイック」
◾️通常のタンニンなめし革を優雅に“超越”した革
ベジタブルタンニング。イタリーのトスカーナ地方で中世の頃から伝統を受け継いできたなめし技法です。手間とコストがかかりますが、革らしい質感や独特の風合いが生まれ、経年変化を楽しむことができる革が生まれます。しかしコンチェリア・テスティ・モンタネッリ社による「ローマン・アルカイック」の前では、それも“普通”と言わざるを得なくなってしまうでしょう。なぜならこれは、通常のベジタブルタンドレザーを超越した革なのですから。タンニンの液体に浸け込み、プールから出した後さらに水を吸わせ、グレイジング(圧縮)を施す。そうして通常よりもさらなる時間をかけてつくられるこの革には、なめしに使われたタンニンが濃厚に詰まっています。シュリンクさせたことによる独特のシボ感の上を走る、透明感のある美しいツヤも非常に特徴的。これはラッカー塗装などによるものでなく、純粋な圧縮熱によるもの。タンニンがそれだけ詰まっている証拠です。世界にただ一つの“スーパー”ベジタブルタンドレザーと呼ぶにふさわしい革。それが「ローマン・アルカイック」です。
◾️世界にただ一つの、使い方に合わせて「育てられる革」
濃厚にタンニンを含んでいることによる特徴は2つ。革に「鳴き声」が生まれること。この革をグッと握ったり押したりしてみると、面白いように「ギュッギュッ」と音を立てます。それもまたタンニンが詰まっていることの証明です。そしてもう一つは、しなやかな経年変化。ベジタブルタンニンドレザーは経年変化が特徴的ですが、「ローマン・アルカイック」のそれは一味違います。みなさんの使用具合により少しづつ表情を“変えていく”のです。例えばヒップポケットに収納していれば、ヒップの形に沿って変化しますし、いつも同じところを掴んでいれば掴みやすい形になります。使用する方が育てる革、成長させる革なのです。二宮五郎商店は単一素材でつくっていることが大きな特徴です。通常なら原価を抑えるために布やほかの革などが付属に使われますが、私たちはしない。それでは最高の素材を活かしきったことにはなりませんから。最高の素材で最高の革モノを。それが私たちの信条です。使い方に合わさっていく革をつかった「育てられる」アイテムを、心ゆくまで楽しんでください。