小さいからこそ長財布の魅力が光る
スリムウォレットをヴィヴィッドにキメて
■「Vintage」から届いた新しい提案
“今までにない新しいもの”をコンセプトに、鍵をなくさないキーホルダー「Key Clip」や、わずか30~40gのミニマムな二つ折り財布「AIR WALLET」など、構造・操作性に優れた独自デザインのレザーアイテムで人気を博す「Vintage Revival Productions(ヴィンテージリバイバルプロダクションズ)」から、またも驚きのアイテムが届いた。今回はラウンドジップ長財布。単体の写真は一見普通の長財布だが、実物を見ると一般的なタイプよりも一回りほど小さいのだ。「こんなにスリムで、長財布の機能が持たせられるの?」という疑問が浮かぶが、そこがデザイナー・塩田裕基氏の腕の見せどころ。Vintage Revival Productionsの長財布への挑戦の軌跡をひもといてみたい。
■これまでの長財布のデザインを疑え
Vintage Revival Productionsは企画とデザインを担当する塩田裕基氏と製造を担当する塩田幸司氏の兄弟 が2008年に設立した、香川県をベースに活動するブランド。前述のアイテムをはじめ、名刺入れ、iPhoneケースなど、これまで誰にも思いつかなかったアイデアで数々のヒット商品を生み出してきた。意外なことにラウンドジップ型長財布を作るのは今回がはじめて。というのも市販のラウンドジップデザインが既に完成されている形で、特に手を加える部分がないと裕基氏自身が考えていたから。しかし「長財布のデザインにいざ向き合ってみると、少し変化をつけるだけで使い勝手がグンと良くなるポイントがどんどん出てきた」という。そもそも長財布のサイズはこれでいいのか、ラウンドジップの安心感は欲しいけど、ちょっと大きいなと思っている人もいるのではないか。二つ折り財布に究極の薄さを求めた「AIR WALLET」と同様の発想で、裕基氏の長財布のイメージが定まった。
■スリムだけれど、しっかり長財布のワケとは
裕基氏が特に設計に力を入れたのが小銭入れ部分。オープンなので開けた瞬間に小銭が目に入り、片方に設けたマチによってガバッと開き視認しやすく、小銭を寄せやすい。さらには、底上げして縫うことで内部が浅くなり「小銭が奥に入って取り出しにくい」ことを解消(写真の黄色い点線)。小銭を多く持ちたくない、だから会計時は小銭から取り出す。そんな会計スタイルを想定してのこのデザインだ。また、ジップがないことで全体をお札が入るギリギリの高さまで抑えられ、スリムさの実現にも一役買っている。底を上げていることで財布全体の中央部に小銭が集まり、フォルムがきれいに保てるという。一般的な長財布は20mmほどの厚さがあるが、こちらは16mmと薄く仕上がっているのでよりスリムな印象だ。
■ミニサイズ&ヴィヴィッドカラーの鮮烈さ
他にも、カードに指をかけて取りやすいようにカード段を斜めにしたり、セミオートマチックタイプのファスナー取っ手で、プラプラせずに固定できたりと、使いやすさに気を配る。そして印象的なのは本体のヴィヴィッドカラー。実はVintage Revival Productionsのシュリンクレザーは塩田氏による別注カラーで、発色の良いブルーや、ピンクがかったワインカラーなど、細かく指定して作り上げているもの。普段はバッグの中で見えないけど、いざ取り出したら鮮やかな財布、という「見えないオシャレ」の粋を感じさせる。使っていくうちに凸の部分だけがツヤが出て、溝の部分はそのまま。使い込んだときのアジも楽しめそうだ。あまり大きな財布を持ちたくない、けど安心感や使いやすさも欲しい。そんなわがままな男女にこの財布はフィットする。このスリムさは、ちょっと新しい。
カラーバリエーション
ディティール
使用イメージ
アイテム詳細
仕様:コインポケット×1、カードポケット×12、札入れ×2、カードポケット裏スリット×2
素材:表/matte shrink(牛革)、内装/牛革、ファスナー/セミオートマチックタイプ
サイズ:W195mm×H93mm×D18mm
重量:約130g
生産国:日本
【ご注意】
※職人の手作りにて作成しているため、革の染め、加工には多少の個体差がございます。予めご了承ください。
※些細なキズやシワ、血筋は天然皮革の味と捉えていただけますよう、予めご了承ください。
※キズ、水染み、油染み等が付きやすいため、ご注意ください。すべて希少な天然皮革の特徴として捉えていただけますよう、予めご了承ください。
※保革クリーム等でのメンテナンスの際は、隠れる部分で試されてからご使用ください。