フクロウの躍動感。月夜の空気を纏うグラス
逸品のモノ語り
- ①挑戦が生んだ、一瞬を切り取るモダン切子
- ②重なるカットがフクロウの羽ばたき。伝統文様の山並みにも注目
- ③今までにない、動物の切子に挑戦したい
- ④フクロウが映える、主役級グラスで焼酎を
①挑戦が生んだ、一瞬を切り取るモダン切子
夜をイメージさせる鮮やかなブルーと、琥珀色での生地で作られた最新作「フクロウ」は、その名の通り夜空に羽ばたくフクロウをモチーフにしたもの。このモチーフを中心に、幻想的な夜の情景が広げられ、静かな夜に合わせたい名作に仕上がっている。
そしてこの度、本作に待望の新色である「緑琥珀」が登場した!
②重なるカットがフクロウの羽ばたき。伝統文様の山並みにも注目
側面の一部に大きく描かれたフクロウは、ダイナミックな彫りと細やかな切り込みで羽の質感さえも表現してみせた。また、鋭い眼差しは、暗闇の中を見通す力を持ち、「見通しが明るい」という幸運の鳥と呼ばれる由縁さえも印象づける。
中心に昇る月に照らされて、煌めきが与えられた山並みを描く、伝統文様の菊繋ぎ、八角籠目の繊細なカットとも見どころ。山の輪郭を深く刻み、立体感を出している。
夜に映える満月や、下部に刻まれた蒲鉾カットから羽ばたくフクロウが覗く。360度楽しむことができる仕掛けに、モチーフであるフクロウを際立たせるデザインが幻想的な夜に羽ばたく一瞬を捉えた名作へと仕上がっている。
清水 秀高さんの作品の魅力とは?
これまでにない、動物の躍動感の表現に挑戦した本作。注目したいのは世界観を忠実に江戸切子に宿す伝統文様の繊細なカットと、モチーフをよりリアルに見せる深いカットへの挑戦。それにより、夜のひんやりとした空気感すら感じ取れる一作となっている。
③今までにない、動物をの切子に挑戦したい
今まさに炎を上げているような作品や、「衝撃」による硝子の割れなど、動きのある作品を江戸切子に宿してきた清水氏。今作では、動物の切子に挑んでみたと話し、描かれたのは闇夜に浮かぶフクロウ。躍動感あふれるその姿は、江戸切子に命を宿し続ける清水氏の技術に刮目してほしい。
④フクロウが映える、主役級グラスで焼酎を
オールドグラスだから、ウィスキーに合うのはもちろんのこと。ただ、今回は琥珀色のフクロウの輝きを存分に楽しめる焼酎のロックを合わせてみてもらいたい。清水氏の提案したい想いに、"日常使いであり、名脇役としての江戸切子”がある。食事は整った、でもこのグラスがないと始まらない、そんな酒時間を過ごしてみてほしい。
清水 秀高 プロフィール
キヨヒデガラス工房代表
経済産業大臣指定江戸切子伝統工芸士
1992年 高校卒業後師匠に弟子入りし、江戸切子の道に入る
2007年 清秀硝子工房設立
2008年 清秀硝子工房自身の工場を構える
2010年 経済産業大臣指定伝統的工芸品伝統工芸士の認定を受ける
2013年 (有)清水商店と統合(屋号清秀硝子工房は継続)
2020年 江戸切子新作展江東区議会議長賞受賞
2020年 キヨヒデガラス工房設立
2021年 江戸切子新作展 テーブルウェアー部門2位
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