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江戸切子作家の中でも独特な作品を作り出す根本達也氏。名人と呼ばれた父、故・根本幸雄氏の工房を受け継ぎ、難易度の高いカット技術と貴重な素材を武器に発信するその世界観やいかに――。

江戸切子作家に「この人あり」。亀戸で受け継ぐ伝統の技

江戸切子作家に「この人あり」
亀戸で受け継ぐ伝統の技

「亀戸天神」で知られる東京都江東区亀戸にはかつて、いくつもの江戸切子の加工所が軒を連ねていたという。いまでは数軒を残すのみとなったが、業界全体を見渡しても特に個性が光る江戸切子を生み出しているメーカーがここ亀戸にある。「根本硝子工芸」だ。こちらは「東京マイスター」や「現代の名工」、さらには「黄綬褒章」を受章した江戸切子の名人、故・根本幸雄氏が作った工房。現在は伝統工芸士である2代目の根本達也氏がその卓越した腕を振るっている。一見強面の印象だがその語り口はとてもやさしく、同時に江戸切子のカットも非常に繊細。職人気質の頑固な姿勢から生まれる作品を前にすると、誰もがこう思うことだろう。「この江戸切子は何かが違う」。そうしてみな、根本硝子工芸の虜になっていく。

ガラス曲面にカーブの大胆さ。根本硝子工芸のオリジナリティ

ガラス曲面にカーブの大胆さ
根本硝子工芸のオリジナリティ

根本硝子工芸と他の江戸切子とは何が違うのか。ひとつは、曲線のカットを多用することにある。通常見慣れている江戸切子といえば幾筋もの直線を交差させて文様を作り出しているが、根本氏はここで大胆にギューンとカーブさせたカットをダイナミックに入れていく。そうして生まれる江戸切子は大胆かつ繊細。大きくうねる躍動感が伝わるのと同時に、複雑なカットガラスの美しさも堪能できるという稀なアイテムが完成する。根本氏は直線のカットよりもはるかに難しいこの技術を駆使したシリーズを「しずく」と名付け、他にはない個性を発揮している。「カットをたくさん入れればお客さんに興味を持ってもらえることが多いのですが、それでは自分はおもしろくない。ウチなりの表現を、と考えました」(根本氏)。

瑠璃か緑か。はたまた黒か、薄墨か。人気カラーを揃えたラインナップ

瑠璃か緑か。はたまた黒か、薄墨か
人気カラーを揃えたラインナップ

瑠璃とグリーンの色ガラスに、さらにアンバーカラーの色被せを施した江戸切子はとても人気が高い配色。同時に、黒い江戸切子も希少性とソリッドな見た目からファンからの支持が熱いアイテムだ。藤巻百貨店ではこの3カラーを中心にラインナップ。そしてもうひとつ、「オールドグラス(しずく/薄墨)」は他ではなかなかお目にかかれないやや黄色がかったグレーの色合いをしている。これはなんとも独特で、黒とも透き(無色透明)とも異なる、そのちょうど中間のおぼろげな表情に目が離せない。カットの技術もさることながら、この色選びのうまさと、その色をさらに引き立てる根本硝子工芸のデザインセンスの高さにも注目したい。根本氏を含めて数名しか扱うことができないレアなクリスタルもあり、ガラス生地メーカーからの信頼も厚いのだ。

うまい酒と美しいグラスのペアは、恍惚とした時間を過ごす方程式

うまい酒と美しいグラスのペアは
恍惚とした時間を過ごす方程式

江戸切子の収集がお好きなら、必ずや揃えておきたい根本硝子工芸のグラス。日中にお茶やジュースに使うのも悪くはないが、やはりその真価を発揮するのは夜に嗜むお酒の時間。オールドグラスは“カラン”と氷を鳴らしながら、瑠璃やグリーンの色とアンバーの輝きを眺めて焼酎を楽しんだり。または薄墨で、ガラスのグレーとウィスキーの琥珀色が混ざり合う様子にひとり悦に入ったり。日本酒党なら、同じく「しずく」の文様がカットされたぐい呑みで職人技に思いを馳せ、クリスタルの重みを感じながらクイッとやる。正直、棚に並べて眺めているだけでも満足できそうなほど美しい造形のグラスだ。しかしそういうものを普段使いに、もしくは大切なときにしっかり使うことが心豊かな生活なのではないか。根本硝子工芸の江戸切子からはそんなメッセージが伝わってくる。

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