幻想的な朝焼けと「漁火」を閉じ込めた新たな小樽切子
大胆な炎のカットが最高の一杯を呼ぶ!
■一度見たら忘れられない漁の光景を切子に
暗い海の水平線に、ポツリポツリと灯りがともる。空は、暁から日の出前にかけて燃えるような色をみせ、刻々と移り変わっていく。そんなマジックアワーの幻想的な風景とゆらめく灯りを、形にしたい。その灯りの正体は、北海道伝統のイカ漁の漁火(いさりび)。暗い中で点々とともる光は今でこそ電球に変わっているが、かつては松明や篝火を焚いて漁を行っていた。そんな炎のイメージを写しとり、誕生したのが小樽切子の「タンブラー 漁火」だ。底からゆらりと立ち上がる炎を、深川硝子工芸が誇る、ぶ厚いクリスタルガラスを深く刻み込むことで力強く表現する。口元にかけてあしらわれる菊繋ぎ文は、さしずめ薄明の空を模した光か。炎と光が競演するトワイライトタイムの光景をいま、この手に収めてみたい。
■名だたる切子作家からご指名が入る老舗工房
深川硝子工芸は、いまなお多くの江戸切子作家たちが工房を構える東京江東区に1906年(明治39年)に創業。2003年にガラスの街として有名な北海道・小樽に工房を移し、現在はその広大な敷地と新たな設備のメリットを生かしてデザイン、ガラス生地製作、加工までを自社で行う一貫体制を整えている。特にクリスタルガラス生地への信頼は厚く、江戸切子職人たちがこぞって指名するほど。自社ブランドの「小樽切子」においては5代目の出口新一郎氏がプロデュースを、切子の製作は江戸切子の伝統工芸士であり最重要人物のひとりでもある篠崎英明氏に師事した沼田たまえ氏が担当する。沼田氏の手から繰り出される大胆不敵なデザインと精妙巧緻なカットは各方面から高い評価を得ており、目下藤巻百貨店でも大ヒット中だ。
■小樽切子の「炎」の表現、ここに極まれり
アンバーカラーともうひとつの色を掛け合わせた2色被せのクリスタルガラスは、深川硝子工芸の十八番であり、厚みのある生地を削っていくことでもうひとつの色が表れるのがおもしろいポイント。どれくらいの角度のカッターでどれだけ削るのか、あるいは削らずに残すのか。小樽切子ではしばしば、炎のイメージを形にするが、そうした生地の特徴と琥珀色との親和性を見極めてのデザインだ。今回選んだ色は黒琥珀と金赤琥珀のふたつ。篝火そのものが燃える様子は金赤琥珀を、明け方の少しオレンシがかった漁火の色を黒琥珀に重ねている。外観だけでなく、口元から覗いた姿も火の様相だ。炎がはじまる底面の大胆なカットの“揺らぎ”の向こうを注意深く見てみると、口元の菊つなぎ紋が垣間見える。あらゆる角度から、ずっと眺めていたくなる魔力。その魔力もまた「炎」のような奥深さがある。
■マジックアワーのお共に目と舌で味わいたい!
夕暮れの自宅のベランダで沈む太陽と色が変わっていく空を感じつつ、同じくマジックアワーを閉じ込めた「漁火」で一杯飲る。光景とシチュエーションをペアリングさせる楽しみがこれにはある。今回の形はやや縦に長いタンブラー。約300mlの容量で、ウィスキーや焼酎をロックで飲むロックグラスとして使ったり、ソーダで割って飲んだり、思い思いのお酒や飲み方で楽しみたい。その際、ぜひもう一度上から底を覗き込んでほしい。こだわりの外観デザインとはまた違った炎のイメージが飲み物の中に立ち表れ、所有する喜びに思わずニヤリと笑みを浮かべることだろう。ゴツっとした底のカットと繊細な菊繋ぎ文の手触りを確かめながら飲むのもまたオツなもの。飲みきったら照明にかざして、光が透過してグラデーションが際立つ様子も見てみよう。飲んで、見て、「漁火」の美しさを堪能していただきたい。
カラーバリエーション
ディテール
使用イメージ
アイテム詳細
素材:クリスタルガラス
高さ:100mm
口径:71mm
最大径:81mm
容量:300ml(満水)
重さ:箱なし330g/箱あり500g
製造国:日本
※一点一点手作りのため、容量と重さについては個体差があります
ご注意
使用後は食器用中性洗剤で柔らかいスポンジを使い洗ってください。
すすいだ後は速やかに柔らかい布で水気を拭き取り乾燥させてください。
急熱・急冷は破損の原因となりますのでおやめください。
本製品は耐熱ガラスではございませんので、オーブン、電子レンジ、食洗器の使用はおやめください。