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日本の優れた職人との共創プロダクト

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「公長齋小菅」の竹工芸

1898年創業の老舗竹工芸メーカー「公長齋小菅」の製品の特長は、高級感とエレガントさ。網代に編まれた竹の質感、それに漆を塗った独特の光沢は、他のアイテムにはない唯一無二の存在感を放っている。伝統工芸にラグジュアリーなエッセンスが加わった、日本が誇るべき製品群をぜひ手に取ってほしい。

100年を超える伝統と革新性受け継がれる美的センスのDNA

100年を超える伝統と革新性
受け継がれる美的センスのDNA

家具などの調度品や天井などの建築資材、身の回りにある自然風景として、日本人が古来から慣れ親しんできた “竹”。そんな日本の風土や文化に根差した竹素材を使って、現代の竹工芸をけん引する企業が京都にある。創業100年を超える歴史のある「公長齋小菅(こうちょうさいこすが)」だ。同社は創業当初から竹工芸を一貫して扱い続け、宮内庁・宮家の御用達を承るほど信頼と実績を積んだ老舗のメーカー。先祖となる江戸時代後期の御用絵師「公長」の名を掲げ、その芸術的DNAを受け継いだ「公長齋小菅」は、類まれなるセンスで他メーカーとは一味違う色気を感じる竹工芸品を作り上げている。

竹の価値を高める仕事を求めた竹×皮革の革新的なアイテム

竹の価値を高める仕事を求めた
竹×皮革の革新的なアイテム

日常生活で使うカトラリー、あるいは茶道・華道で用いられる花籠など多様な製品を作りつつも、同社ディレクター・小菅達之氏は「自分たちが竹の魅力を100%引き出せているとはまだ思っていない」と語り、常に竹の価値を高めるための挑戦をし続ける。2011年には竹工芸の伝統的な技法である網代編みと皮革を融合させたコレクションを発表。竹素材にマッチする革、高い技術を追求し、イタリア・フィレンツェの工房と手を組んで実現した日伊合作の逸品だ。使用する植物タンニンなめしの革は使い込むほどにその風合いを増していき、竹と漆のつややかな経年変化とともに異素材の共演が楽しめる。キリッと引きしまった表情は、竹=和のイメージをいい意味で裏切り、スーツやジャケットスタイルに似合うラグジュアリーな印象となった。

手間ひまかけて作られる「公長齋小菅」の特長とは

手間ひまかけて作られる
「公長齋小菅」の特長とは

数百年の歴史を持つ日本の竹工芸の技術を駆使して「公長齋小菅」の製品は生み出される。荒く割った竹を専用の器具や小刀で薄く削っていき、0.2~0.5mmほどの厚みの「竹ひご」を作り編んでいく。約35cm×25cmサイズのパネルを編むには、熟練した職人でも丸一日かかるという。編む前、編んだ後の2度の染色と、乾燥に4~5日かかる2度の漆塗りを行い、ようやく製品の材料ができあがる。長い工程のほとんどが人間の手によって作られ、時には半年もの期間をかけるアイテムもあるという。そうしてできあがった製品は何よりも仕上がりが美しい。竹と聞くと素朴な印象を持つかもしれないが、漆の控えめな光沢とみっしりとした編み込みは息を飲むほどにエレガントで、つい触れてみたいと思わせるなまめかしさに満ちている。

凛とした高級感のある風合い日本が誇るラグジュアリーブランド

凛とした高級感のある風合い
日本が誇るラグジュアリーブランド

「スタイリッシュな伝統工芸品」という言葉がよく似合う「公長齋小菅」のアイテムは、エキゾチックレザーのような高級感を放ちながらも、まぎれもなく「日本」を感じさせる凛とした美しさあり、外国人に評判がいいそうだ。また、その独特なセンスを感じるカラーリングも魅力的。黒はこれぞ「漆黒」と呼びたい黒漆塗りの純黒調。茶は使い込んだ革のように渋みがかかり、どんな風に経年変化するのか楽しみなカラー。赤はほのかに朱色がかった冴えた色で、微妙な色合いを表現しており、同社の色彩感覚の高さがうかがえる。他の国の借り物ではなく、日本発の伝統技術を駆使し、自らのセンスで勝負する「公長齋小菅」の竹工芸は、「日本のラグジュアリーブランド」と呼ぶにふさわしい存在感をたたえている。

【公長齋小菅の「竹の仕事」】

11月から2月の寒い時期に竹を伐採し、暖かくなる3月頃から専用の釜で煮て、油抜きを行い、1か月以上天日にさらす。その後竹を加工する長い工程に入っていく。

  • 【割る】

    まず、菊割りという専用の刃物で竹を荒割する。素材となる竹のパネルを編むためには、節間の長い部位を使わねばならず、1本の竹から1割以下しか取れないという。
  • 【削る】

    仕上げに染色や漆塗りをする場合は、竹の表皮を小刀や専用の機械で一定方向に薄く削り取る。幅をmm単位で少しずつ揃え、小刀で割って厚みを薄くし、製品によっては専用の道具で0.2~0.5mmほどの薄さまで揃えていく。
  • 【編む】

    網代編みなど、製品よって編み方を変えながら竹を編んでいく。編んで作る仕事はほぼ100%手仕事によって成り立ち、職人の繊細で確かな技術に支えられている。その後染色と漆塗りを施す。
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