ゆらゆらと揺れる姿にふっと心がほどけていく
あえて崩したフォルムが美しい錫100%の「ぐい呑」
■たっぷり注いでゆったり会話を楽しめる“大きめサイズ”
商品名の「Kuzushi-Yure」が表すとおり、わずかに形を「崩す」ことで「揺れる」ぐい呑。デザインを手がけたのは家具デザイナーの小泉誠氏。底が丸くどこか素朴で温かみを感じさせるフォルムは、テーブルに置くたびにゆらゆらと柔らかに揺れ、心を和ませてくれる。素材に採用されている錫(すず)は金、銀に次いで高価な金属。抗菌作用が強く酸化しづらいため、古くから珍重されてきた。その証に、古代エジプト王朝では錫の道具が用いられ、正倉院には錫製の宝物が納められている。「錫に入れた水は腐らない」「お酒の雑味が抜ける」とも言われ、日本酒を愉しむにはうってつけの素材だ。容量は130ccと一般的なぐい呑よりも大きめで、なみなみと酒を味わえる。注ぎ足す頻度が少ない分、ゆったりと会話を楽しめるのが嬉しい。
■高岡から世界へと発信する鋳物作りの技と美
400年以上の歴史を持つ鋳物の町・富山県高岡市で生まれ、今や世界中で愛される鋳物メーカー「能作(のうさく)」。「より能(よ)い鋳物を、より能(よ)く作る」をモットーとし、素材の特性を生かしたテーブルウェアやインテリア雑貨を製作している。中でも錫100%の酒器は、デザインの美しさと実用性の高さで同社を代表するアイテム。「錫は非常に柔らかい素材で、錫100%で製品化するには、通常なら機械で行う工程も職人の手仕事で行うしかありません。繊細な職人技があるからこそ、こうしたユニークな製品を作れると自負しています」と話すのは代表取締役会長の能作克治氏。実は能作氏は元・新聞社勤務のカメラマン。結婚を機に、義父の元で職人として研鑽を積んできたという。
■こだわりの錫100%。製品化のキッカケは“あの人”の一言
職人としては異色のキャリアを持つ能作氏だからこそ、既成概念にとらわれない柔軟な発想の錫製品を生み出すことができたのだろう。金属の中でも柔らかい錫は、硬度を出すために銀や銅などを混ぜて使うのが一般的。そこをあえて錫100%にこだわったのは、他社との差別化を狙ってのことだったという。「とはいえ、柔らかさや曲がりやすさがネックで商品開発は難航しました。そんな時、小泉誠さんが『曲がるなら曲げて使えばいい』と、食器は曲がらないという概念を覆す使い方を提案してくださったんです」と能作氏は当時を振り返る。逆転の発想が生んだモダンな器はまたたく間に評判となり、これまでの伝統工芸の世界にはなかった美しい器として人気を得た。
■ルール無用!楽しみ方広がる万能テーブルウェア
ぐい呑としてはもちろん、器として使うのも一興。熱伝導率が高いため、冷蔵庫で1~2分冷やしてから使うと前菜やデザートを一層冷たく愉しめる。形がユニークな分、ルールは無用。柔軟な発想で愉しみたい。こうした多様な使い方が愉しめるのは、錫という素材が持つ静謐な美しさを引き立てるシンプルでモダンなデザインゆえ。ところで、日本酒が好きな方への贈り物を選ぶ時、ストレートに日本酒を贈るのも良いが、相手がその分野に精通しているだけに、どの1本を選ぶべきか考えあぐねた経験はないだろうか。そんな時におすすめなのが、日本酒を愉しむための酒器。錫100%の片口とセットにすれば、左党なら誰もが喜ぶ逸品ギフトに。晩酌のひとときをより豊かにする名脇役となるに違いない。
アイテム詳細
素材:錫100%
本体サイズ:H5.5cm×W8.0m×D8.0cm
化粧箱サイズ:H6.0cm×W9.0m×D9.0cm
本体重量:210g(箱重量含む:265g)
容量:約130cc
生産国:日本
※ご使用後は柔らかいスポンジを用いて、台所用洗剤(中性)で洗ってください。
※光沢が鈍くなってきた時は、重曹を用いて磨いてください。
※融点が低いため、火気の近くに置かないでください。
※電子レンジではご使用になれません。
※食器洗浄機や乾燥機はご使用になれません。
※たわし等でこすらないでください。
低温により錫が変質するおそれがあるため、冷凍庫には入れないでください。また、冷蔵庫での長時間の保管もお控えください。
酸味の強い飲食物を入れたままにすると変色の原因になるため、ご使用後はすぐに洗ってください。
熱伝導率が高いため熱いものを入れた際は器ごと熱くなります。火傷には十分ご注意ください。
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