ウィットのきいたかわいらしさの奥にひそむ伝統美
九谷焼の盛絵付けによる極彩色を手軽に感じたい
■おとぼけ顔×極彩色が妙にかわいい招き猫
リビングがちょっと殺風景かも……なんて感じたときには、置物を飾ってみてはどうだろう。それだけで部屋が華やぎだすはずだ。とはいえどう選んでいいのかわからないという方には、こんな招き猫をおすすめしたい。なんといってもこの愛嬌のある表情、手描きで施された極彩色の模様がインパクト大。中にはつぶつぶとしたドットを見て、これはもしやと気づく人もいるかもしれない。そう、この招き猫は石川県が誇る伝統工芸、九谷焼の技法で作られているのだ。写実過ぎず、甘過ぎない顔つきの小さな置物には、職人たちが継承してきた技が詰め込まれている。そんな背景を知っていても知らなくても、誰が見ても「何これ!」と思わず口にしてしまうかわいらしさがあるのが「盛絵付け招き猫」。プレゼントを探している人に「こんなものがあるよ」とこっそり教えたくなる。
■手がけるのは、明治から続く老舗「米田陶香堂」
この招き猫を作っているのは、石川県能美市の「米田陶香堂」。創業は明治40年(1907年)と、実に100年以上、4代続く九谷焼の老舗問屋だ。創業当初は九谷焼に独特の彫刻を応用して工芸化した置物、花器、香炉等を製作し、実用品として全国に九谷焼を広めていた。一方で東洋趣味・美術工芸品として、写真を持ち歩きながら今でいうカタログ販売のような手法を当時から行って販路を広げて輸出もしていたというから、その先見の明には驚かされる。この「盛絵付け招き猫」は大正時代からすでにこのデザインで作られていたことが写真で確認できる歴史のあるもの。しかし古さは一切感じさせず、なんと現代的で楽しさにあふれたデザインであることか。「時代に合わせてもっとキュートな招き猫も作っていますが、『九谷の招き猫といえばこれ』という意匠です」(米田陶香堂代表・米田美紀子さん)。歴史のふるいにかけられてもなお残ってきた定番のアイテムなのだ。
■九谷焼ならではの技法で作られるローカル招き猫
分業で行われる九谷焼の製作において、米田陶香堂は絵付けを担当する。この招き猫の最も特徴的な部分だ。下地の色を塗って一度焼き上げてから、九谷焼独特の「イッチン」と呼ばれる技法を駆使してまるでケーキのデコレーションのように絵具を厚盛りし、このような自由な絵柄を施す。その後もう一度焼成すると、こんなカラフルで楽しい招き猫になるのだという。全身のドットは、「デコ盛り」と呼ばれる技法。この盛り上げが並ぶところがウィットのきいたかわいらしさを生み出していて、九谷焼の品も感じられるポイント。愛嬌のある面立ちだけではなく、こういった九谷焼の技法も見どころだ。
■豪華絢爛な招き猫で福を呼ぶ!
招き猫の多くは片手を上げているが、右手・左手どちらを上げているかで意味が違ってくることをご存知だろうか? 一般的に「右手を上げているとお金を、左手を上げていると人(客)を招く」といわれている。また色にもいわれがあり、黒は「福猫」として愛でられてきた黒猫を模したもの、赤は病除けとしての意味をそれぞれ持っている(「茶盛」は赤っぽい茶色をしている)。今回、藤巻百貨店ではこれら4つのタイプをご用意。左右お好みのタイプを選んで、またはそれぞれ一体ずつ色違いで揃えてみるのもいい。「3号サイズ」と呼ばれる手のひらに乗るくらいの程よい大きさで、部屋の窓辺や棚に飾ったり、会社のデスクに置いても邪魔にならない。ちょっととぼけたような表情、つやつやした質感と、厚く盛られた華やかな花や渦模様。九谷焼ならではの招き猫を、自分用やプレゼントにいかが。
カラーバリエーション
ディテール
使用イメージ
アイテム詳細
素材:磁器(九谷焼)
本体サイズ:3号サイズ H10cm×W6.5cm×D6cm(個体差があります)
箱サイズ:H8cm×W8cm×D12cm
本体重量:約160~180g(個体差があります)
生産国:日本
【ご注意】
※1点ずつ手作りで製作しているため、磁器の絵柄やサイズには個体差がございます。あらかじめご了承ください。
※金色の部分は性質上強くこするとはげる場合があります。
このアイテムのレビュー
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