手染め、手紡ぎ、手織り。日本の“ホームスパン”が
ビジネスマンの首元を暖め彩る「ショートマフラー」
■数量限定&売切れ御免!一目惚れ必至の鮮やかさ
目にパッと飛び込んでくるような、鮮やかな色をまとったマフラーたち。バイヤーが惚れ込んだのが、ウールとは思えないこの発色の良さだ。ぐっと寄って見ると、幾つかの色がほのかに混ざり合いながらひとつのカラーを見事に作り上げており、「キレイ色」という言葉だけで片付けてしまうのは申し訳ない気がしてくる。さらに持てばふわりと軽く、肌に触れれば優しい温もりに包まれる……。聞けばこのマフラー、東北の“おかあさんたち”が手織りで作ったというではないか。ぜひ彼女たちに会いたい!と我々が向かったのは、岩手県盛岡市に工房を構える「みちのくあかね会」。趣ある建物に足を踏み入れると、そこには羊毛の染めに始まり、糸紡ぎ、機織りに至るまで全てを手作業で行う、昔ながらのものづくりが息づいていた。ひとつの製品を作り上げるのに急いでも約2カ月を要するという希少な品。40年以上のロングセラーを誇る看板アイテムを、藤巻バイヤー厳選のカラー展開でお届けする。
■風土が生む、風合い。岩手の地に息づくホームスパン
ホームスパンという言葉をご存知だろうか。家(Home)で紡ぐ(Spun)という言葉通り、自ら糸を紡ぎ、手織りされた織物のことである。イギリス発祥のホームスパンが岩手に伝わったのは明治初めのこと。以来、農閑期の副業として広まった技術は、染織家の及川全三氏の尽力によって工芸の域にまで向上する。かつては日本各地で行われていたホームスパンだが、地場産業として残っているのはここ岩手のみ。真面目でコツコツとした作業を好む人が多い県民性も、この工芸がどっしりと根付いた理由の一つだろう。及川氏の教え子であった福田ハレ氏を指導者に迎え「みちのくあかね会」が誕生したのは1958年のこと。戦争で夫を失った女性の自立を支援する施設を母体として発足し、60年以上経った今も女性のみで製作から運営までを担っている。穏やかな語り口、笑顔が魅力的な彼女たちだが、ひとたび作業にかかれば織物を見つめる眼差しは職人そのもの。若手からこの道20年以上の熟練まで、現在は約10名の職人が腕を振るっている。
■長年の知識と経験が生んだシンプル&繊細なカラーリング
「お客様からもよく、華やかな色が多いねと言われるんですよ」。話を聞かせてくれたのは職人の渡辺未央さん。聞くとこの色、一朝一夕で生まれたものではないらしい。「長い歴史の中で、多くの女性職人によって培われてきた色です。その中には関東、関西など遠方から来た方もいました。さまざまな意見を取り入れながら色を作り上げ、少しずつ積み重ねてきた賜物なんです」。思い通りの色を表現する上で重要なのが糸を紡ぐ前の「カーディング」という工程だ。この時に染色した羊毛を混色するのだが、「どの色をどんな割合で混ぜるか」は継承されてきた知識と経験がものを言う。そうして出来た毛を紡ぎ、織り上げることで、絶妙な色合いが生まれるのである。ホームスパンの特徴と言えばもうひとつ、この軽さ。「糸から軽くなければ、ここまで軽い織物は織れません」と渡辺さん。ていねいに手で紡いだ甘撚りの糸を、空気を抱き込みながら織り上げる。オール手仕事にこだわる同社だからこそ、わずか50gという驚きの軽さが生まれるのである。
■東北人お墨付き! 10年先まで愛せるマフラー
このサイズ、「ちょっと短い?」とお思いの方もいるだろう。ところが巻いてみると襟元にスッと収まり、モタつかないのが実に良いのだ。襟のインに入れることで風が入り込まず、防寒性も抜群。寒さ厳しい東北の地で40年以上愛されてきたのも頷ける。ジャケットに合わせてもミニマルに決まるし、差し色としてのバランスも丁度良い。大きすぎないので職場などで肌寒い時にもサッと巻け、冷え性の女性にもオススメだ。肌に優しいふわっとした風合いは、最後の工程「縮絨」によるもの。織った生地をお湯で押し洗いするのだが、洗いすぎると生地が固くなってしまう為、さじ加減が非常に難しい。使い始めから十分その風合いを楽しめるが、このマフラーが本領を発揮するのは実はもう少し先。使っていくうちに5年ほどで糸がゆるやかに詰まりふっくら厚みが増してくる。さらに手入れしながら10年、20年と使い続ければ、糸と糸の一体感がぐっと増しフェルトのような風合いに育つという。単なる防寒具の域を越えた“あなただけのマフラー”を是非育ててみてほしい。
■ショートだからこその使いやすさ!新カラー登場
しっかりと暖かく、それでいて首元がもたつかない絶妙なサイズ感がスーツを着用するビジネスマンにも好評な「ショートマフラー」の2021年秋冬カラーが新登場。長い歴史の中で培われてきた「MICHINOKU AKANEKAI」の様々な色の中から今回は、「ネイビー×ベージュ」「コバルトブルー×ベージュ」の2色をご用意。ヘリンボーン柄が映えつつも落ち着きのある雰囲気で、オフィススタイルに合わせやすく、それでいてカジュアルな装いにもピッタリ。一つ一つ手仕事で大量生産が出来ないため、ぜひともこの機会に手にしていただきたい。その美しい色と、ふわりとした優しい肌さわりに感動していただけるはずだ。
カラーバリエーション
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ターコイズ
ターコイズの同系色のみを使い、濁りのない美しい発色を意識した一枚。陰影を不定期にし、色の動きを出している。糸を二本ずつ上下させた平織で、厚みとふっくら感、ざっくりとした風合いを楽しめる。 -
ネイビー
深いネイビーのたて糸と、カーキや水色が入った浅めのネイビーのよこ糸を織り上げた一枚。同系色ながら、深みのある微妙な色の変化を楽しめる。光の加減で美しく浮かび上がる杉綾織が美しい。 -
ブルー
ブルーの同系色のみを使い、濁りのない美しい発色を意識した一枚。陰影を不定期にし、色の動きを出している。糸を二本ずつ上下させた平織で、厚みとふっくら感、ざっくりとした風合いを楽しめる。 -
ブルー系ストライプ
淡いブルー系のカラーでまとめながらも、ところどころにイエローやレッドの“差し色”を織り込むことでアクセントに。奥行きのある色合いを楽しめる。シンプルな綾織で織られた一枚。 -
ライトブルーストライプ
白とダークグレーのざっくりとしたストライプで、横糸には水色を使用。水色の綾目が浮かび上がり、クールな印象に。 -
ブラウンストライプ
白とダークグレーのざっくりとしたストライプで、横糸に海老茶色を使用。赤みがかった茶色の綾目が浮かび、落ち着いた印象に。 -
ブルーミックス
青系をベースに様々な差し色をミックスした糸を使用。杉綾模様がじんわりと浮かび上がり様々な表情を見せる。 -
NEW!ネイビー×ベージュ
ネイビーとベージュのヘリンボーン柄デザイン。落ち着きがありながら、暗い色味のジャケットやコートにとも合わせやすい。さりげなくアクセント的に取り入れやすい一本。 -
NEW!コバルトブルー×ベージュ
コバルトブルーとベージュのヘリンボーン柄デザイン。鮮やかなブルーの色味には爽やかさもあり、暗い色味のコートで重たい印象になりやすい秋冬スタイルを華麗に彩れる。
ディテール
使用イメージ
経年変化
※ホームスパンならではの経年変化。デザインはそれぞれ異なるが、糸がゆるやかに詰まりふっくら厚みが増している。さらに年数を重ねれば、糸と糸の一体感がぐっと増しフェルトのような風合いに育っていると感じていただけるだろう。10年、20年ものは家庭で手入れをし、適度に休ませながら使用してきたマフラーになる。
アイテム詳細
巾:約16cm 長:約116cm(房含まず)
※手織りのためサイズが多少変動します。
素材:羊毛100%
重量:約50g
製造国:日本
※みちのくあかね会の手織り製品は手紡ぎ糸を使用しているため、たいへんデリケートです。毛玉ができたときは、ハサミ等でカットしてください。
※ウール素材のため熱や湿気、摩擦により色移りやフェルト化することがあります。
※肌に刺激を感じる際はご使用を中止してください。
※手洗いの際は始めの状態に完全には復元しないことをご了承のうえ、中性洗剤を用いて行ってください。30℃以下の温水か水で、圧力をかけずに振り洗いし、すすいだ後脱水はタオルドライか脱水機で1分以下で行ってください。
※アイロンの際は当て布をご使用ください。
※保管の際は防虫剤のご使用をお勧めします。
※ホームスパン製品は 経年変化を楽しめる息の長い手仕事品です。