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今や、世界中にファンを持つ「江戸木版画」。稀代のスター絵師、葛飾北斎が放つ『北斎漫画』の世界を、手のひらで身近に楽しめる手拭いとぽち袋。描かれた小さな男衆の姿の向こうに絵師・摺師・彫師の仕事を感じながら、鯔背(いなせ)に使いこなしたい。

江戸で花開き庶民に愛された木版画が描く町人文化

江戸で花開き庶民に愛された
木版画が描く町人文化

今や、日本だけでなく世界中で愛されている「江戸木版画」。もともとは庶民が楽しむ情報紙のような存在で、戦のない文化隆盛の江戸という時が育んだ、町民文化の賜物だ。日本の木版画の源流を辿ると、1200年以上前に遡る。仏教の興隆とともに摺教や摺仏が広がり、平安時代になると絵巻物も摺られるように。しかし、なんといっても最盛期は江戸時代。1670年代に菱川師宣が鑑賞品となる“浮世絵”を制作したことで木版画の幕が開く。このとき、「絵師」「彫師」「摺師」という分業体制も確立。その約100年後、鈴木春信によって色彩豊かな“錦絵”が開発されると技も表現も一気に花開き、江戸末期には、美人画や役者絵、旅行ブームで名所絵も流行する。庶民の娯楽の一部となっていった。

絵師・彫師・摺師の技が揃って生み出される豊かな表現

絵師・彫師・摺師の技が揃って
生み出される豊かな表現

江戸木版画の制作は、今も「絵師」「彫師」「摺師」三者の仕事を経て、1枚の絵が完成する。絵師は文字通り、絵を描く役割で、前述の菱川師宣、鈴木春信をはじめ、喜多川歌麿、東洲斎写楽、そして、歌川広重や葛飾北斎といった版画界のスターたちが名を連ねる。しかし、彼らの大胆な構図や繊細な色彩を表現してきたのは、彫師であり摺師にほかならない。描かれた絵は、まず彫師に委ねられ、その色数により何版かの版木(はんぎ)に彫り起こされる。そして、その版木が摺師へ渡り、何日もかけて刷り上げられていく。一版ずつ絵具が乾いてからでないと、版を重ねられないため、ひとつの絵を仕上げるまでには2~3週間がかかる。そうした舞台裏の職人たちの技があり、木版画の名作が今に伝わっているのだ。

安政年間創業の高橋工房6代目が拓く江戸木版画の世界

安政年間創業の高橋工房
6代目が拓く江戸木版画の世界

多くの職人が関わる木版画の制作には、どの時代にも企画・統括する“版元”がいる。版元のひとつであり、代々、摺師としても伝統を受け継いでいるのが、高橋工房だ。創業は、広重や北斎が活躍した安政年間。現在は6代目の高橋由貴子さんが看板を守る。「摺師も、最初の1年間はバレンづくり。その後7~8年修行し、年季が明けたら、1、2年は御礼奉公。10年してようやく一人前です。今はそうして技を伝承していくこと自体が難しい」。伝統技術を伝承する舞台を整えるべく、版元としてさまざまな木版画の商品や催事を企画。由貴子さん自身は木版画の実演のために世界中を駆け巡る。今回紹介する「手拭い」や「ぽち袋」は、江戸木版画の魅力を身近に感じてほしいという6代目の願いから生まれた。

『北斎漫画』から飛び出した江戸の男衆を手のひらで愛でる

『北斎漫画』から飛び出した
江戸の男衆を手のひらで愛でる

「今回は、男の人に使っていただきたい小物をご紹介します」と、選んでくれたのは、「手拭い」と「ぽち袋」。どちらもモチーフは、『富嶽三十六景』で知られる葛飾北斎が、スケッチ画集として描いた『北斎漫画』から。切り取られた江戸の男衆の姿は、なんとも洒脱でそのポーズは可笑しみにあふれている。彫師にとって、北斎独特の“さびた線”はただまっすぐ奇麗に彫ればいいというわけにはいかず難儀だという。「これが彫れたら一人前」と言われるのが北斎の絵なのだ。どうりで小さな姿、シンプルな線にも味わい深さがある。ふと手にとる手ぬぐいに、そっと手渡す心付けのぽち袋に、江戸木版画の世界を覗かせるとは、なんと鯔背な大人のアイテムだろう。

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